Nichiren・Ikeda
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昭和二十九年(五月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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6 五月十九日(水) 高曇
蒸し暑い一日であった。
身体の調子、全く悪し。
肺病、胃病、糖尿病もか。健康になりたい。次第に、身体の衰えゆく事を痛感する。色心不二なれば、わが一念、そして、精神力が、肉体をリードし、改革出来得ぬわけがない。
強盛なる信心を確立せねばならぬことを、反省する。
宿命との戦い。自分との戦い。
これこそ、一生の信心にふさわしい尊い価値だ。
夜、鶴見に講義。講義のたび毎に思う、勉強せねばならぬと。―――
7 五月二十五日(火) 曇
身体の調子、頗る悪し。
厳しき運命を、沁々と思う昨今。
この複雑な心境に、胸が痛む。
六時、本部にて水滸会。吾人意気なし。闘魂の士が、静かなる山林に入った感じであった。
同志は、意気盛んなり。これでよし。
先生、わが身に対し厳しき指導をされる。肺腑をつかれる思いあり。
信仰。唯々、信仰あるのみ。燃え上がる一念で。―――
8 五月二十七日(木) 晴
微熱つづき身体の調子、依然として変わらず。
啄木の″雲は天才である″を思い出す。
七時より、本部にて参謀会議。
出席者―――H、R、女子部のS、Y、I、H女史等であった。
男女青年部の下半期の運営方法を検討。
九時三十分―――O宅にて、支部幹部会。
今月の折伏世帯数、四百二十世帯。
各支部が、折伏数にとらわれることを心配する。着実に、仲良く、一人の退転者も出ず、御本尊不敬者の無き事を願う。
しかし大進軍には、少々の無理も、結果的には已むを得ぬ事か。
今、自分には、明快なる答えは出ない。