Nichiren・Ikeda
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昭和二十五年(十二月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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11 十二月二十八日(木) 快晴
人生は、生涯、戦いの連続だ。ただ、その戦いが、何を目的としているか、何を根本としているかが、大事なことだと考える。
自己の戦いの目的が、微塵も悔いなければ、最大の幸福の戦いだ。今、全く悔いなきことを自覚している。なれば、莞爾として、進軍あるのみだ。
戦いには、自分らしく、立派に活躍しきって終幕を飾りたい。勝敗は第二義として。―――而し、その戦闘の、能力、実践力、確固、責務―――これらを、完全に発揮しきってゆくことを、第一義とせねばならぬ。
ナポレオンは、戦勝した。次に、大敗、又戦勝。最後は、敗戦の英雄であった。
ペスタロッチは、五十年の人生の戦いは、完敗の如くであった。而し、最後は、遂に勝利の大教育者として飾った。
今、自分は、どのように戦い、どのように終幕を飾るかが重大問題だ。
所詮、題目に、生ききってゆく以外の、なにものもなかろう。
帰宅、十一時三十分。就寝、一時三十分。
12 十二月三十一日(日) 快晴
午前中、社の掃除にゆく。
夕刻、帰宅。室の中を、少々掃除。久しぶりにて、風呂に入る。帰り、すし屋で一人食事。
来年は、夜学に再び行きたい。
来年は、思うように勉強したい。
来年の、自分の運命は、どう動くか、考えられぬ。
来年も、又、私の師の、指導通り動くことが、私の人生の総てであろう。
二十二歳の、青春は、過ぎていった。あまたの歴史と思い出を、因果の二法と胸に刻んで。
就寝、十二時五十分。