Nichiren・Ikeda
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昭和二十五年(六月)
「若き日の日記・上」(池田大作全集第36巻)
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19 六月二十六日(月) 晴
凡夫は我が心に迷うて知らず覚らざるなり、仏は之を悟り顕わして神通と名くるなり神通とは神の一切の法に通じて礙無きなり、此の自在の神通は一切の有情の心にて有るなり。(三世諸仏総勘文抄)
北鮮と南鮮の、戦火、遂に上がる。世界大戦の導火線になることを憂う。
世界は、刻々と動く。地球は、もはや、小さな戦場、劇場の如しだ。
人類は、再び、悲しみと、苦しみと、淋しさの、苦悩の渦に巻き込まれてしまうのか。
三界は安きことなし、猶火宅の如しだ。
吾等の、決然奮起する秋は来たのだ。
まず祈り、実践だ、広布への。
見ょ、人類よ。この吾等の、人類を愛し、平和を希う、勇姿を。
20 六月二十八日(水) 雨
世界の情勢、危機をはらむ。
遂に、来るか。人々、決戦の覚悟。
平和を希う。絶対、戦火を拡げてはならぬ。
吾人の覚悟は、泰山の如し。
何も、恐れることはない。
しかし、弱き人々を思う。
されば、吾が心は、痛む。
みな、長寿して、安穏であらんことを祈る。