Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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幸福感から苦悩へ
「闇は暁を求めて」ルネ・ユイグ(池田大作全集第5巻)
前後
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二十世紀が開けるやあらわれた〈
野獣派
フオービズム
〉や〈表現主義〉は、これらの前ぶれ現象からつながっているのです。やがて〈
立体派
キユービズム
〉は自然の放棄を強調することになります。事物の形はその整った安定性を失っていきます。事物の形は断片に細かく砕かれ、もはや現実のそれとは違った一つの論理にしたがって再構築されるのです。
第一次世界大戦後、〈超現実主義シユールレアリズム〉が開花します。ここで伝統と道徳性と合理性に対し荒々しく皮肉をこめた拒絶の運動を展開したのがダダイストです。
心理学と医学の発展は精神分析にまでいたるわけですが、その反動として、超現実主義もまた、科学的思考によって独占支配を許されてきた理性と外的現実を追放します。そして、無意識、つまり、思考によってまだ秩序だてられないもの、したがって、私たちにとって衝動的で、幻覚としてあらわれてくるものの中にその源泉と真実とを求めます。
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これらの傾向が西洋の芸術によって顕著化するや、それは日本のような、強力な近代化によって自分たちの伝統芸術を捨ててヨーロッパの衝撃をいちはやく受け入れた国ぐにに達していきました。
こうして、多かれ少なかれ無意識に、芸術家たちは時代の転換を感知しそれを伝えてきました。それを理屈づけることはできなくても、ほとんど動物的な本能によって、彼らは、もはや現代の芸術は、幸福のイメージを提示することが不可能であり、現代芸術が暗示しうるのは、混乱し病んで、不安と未知の状況に投げ込まれた時代が到来していることだけであることを感じていました。ですから、例によって、芸術は、明確に意識されるより以前に、それをとらえていたのです。
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