Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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社会改革の基盤としての宗教
「社会と宗教」ブライアン・ウィルソン(池田大作全集第6巻)
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現代社会は、統制に関して深刻な危機に直面しています。これは、東洋よりも西洋において顕著です。現代社会の技術的秩序は、外的な統制力に全面的に頼ることができるという想像を人々に抱かせます。あたかも人間は、自らの生活の「自動操縦装置」にすぎないかのようです。しかし、そうした統制は、非人格的で、侵蝕的で強圧的であり、たぶん残酷なものとなり、人間は結局、それに対して反逆するようになるでしょう。西洋諸国では、すでに警察の行動、警察のファイル(資料)、電話盗聴、データ・レトリーバル(情報回収)装置、タコグラフ、(注1)ビデオ・カメラなどに対する抗議の声が高まっています。
これに代わるべきものは、個々人が自己統制を行うような、そして、人間味のある確固たる社会慣習の体系が、非人格的で法的・技術的な規制の直接の働きを和らげて吸収してくれるような、道徳化された社会です。技術的な策略や抑圧に依存することがますます多くなる中で、人間がなお自立した道徳的秩序の恩恵を取り戻すことは、いまからでも決して遅くはないでしょう。
その見通しは心もとないようにも見えますが、人間のそうした再道徳化こそが、現代の社会秩序全体の過度な合理化を緩和させる、最後の機会となるでしょう。そして、この種の革命の源泉は、宗教以外には、どこにもないように思われます。
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(注1)タコグラフ
運行距離計。自記装置をもつ回転速度計。
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