Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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文明の十字路に立って ブカレスト大学記念講演

1983.6.7 「平和提言」「記念講演」「論文」(池田大作全集第1巻)

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16  「課題は足もとにあり」と言われます。洋の東西を問わず〈新しいヒューマニズム〉は、観念やスローガンではなく、こうした民衆の心の上壌の上にこそ、絢爛と花開いていくに違いありません。また、それに支えられてこそ、あたかもオールが水をしっかりつかみ、湖面を滑るように進んでいくボートのように、伝統と近代化、私の言う″部分と全体″も、調和とバランスのとれた発展をしていくであろうことを信じてやまないのであります。
 ともあれ、二十一世紀まで残すところ二十年足らずであります。そして、歴史というものは一刻も流れを止めようとはしません。〈新しいヒューマニズム〉の構築作業は、あげて皆さまの、また私どもの双肩にかかっております。私も、人間の尊厳を説き切った日蓮大聖人の仏法を奉ずる一人として、これまでもその作業に尽力してきましたし、今後も力の限り挺身してまいる決意であります。きたるべき世紀を、物心ともに栄えゆく一つの世界で荘厳するために、はるかなる道程を、ともどもに手をたずさえて進んでいきたいと思います。
17  最後に、この席をお借りしてルーマニア建国の指導者、世界平和のため尽力され、ご努力してくださっているチャウシェスク大統領に心より感謝の意を表し、私の講演を終わりたいと思います。ありがとうございました。ムルツメスク(ありがとう)。
 (昭和58年6月7日 ルーマニア・ブカレスト大学)

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