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日蓮大聖人・池田大作

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お隣・中国とどう付き合うか 正しき歴史観をもて

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

前後
22  中国と米国、東洋と西洋の「橋渡し」を
 ―― 「改革・開放」の流れは、もう後戻りしないと言われています。
 池田 その「改革・開放」の流れも、もとは周総理がレールを引いたものです。今、旭日のごとき発展を始めた中国の姿を、だれよりも総理が喜んでおられるでしょう。
 ともあれ、トインビー博士は語っておられた。「中国こそ、世界の半分はおろか世界全体に、政治統合と平和をもたらす運命を担っていると言える」(『二十一世紀への対話』。本全集第三巻収録)と。
 ″米中国交の立役者″アメリカのキッシンジャー博士(元国務長官)も、ニューヨークで再会した際に、私に言われた。「中国はさらに力をつけるでしょう。アメリカと中国は、もっと強力な絆を結ぶべきです」と。
 アメリカと中国と、二つの大きな軸を中心に、「アジア・太平洋の時代」が幕を開けると考えられる。日本が「国家主義」などの時代遅れの考えに染まると、米中の「谷間」になって孤立し、世界から相手にされない国になってしまう。
 米中の谷間になるのではなく、東洋と西洋の両大国の「橋渡し」をする日本でなければならない。
 それが「世界平和」への日本の大きな貢献です。
23  人間主義で世界と友好を結べ!
 池田 「国家主義」ではなく、「人間主義」で、全世界と友好を結ぶのです。友好を結ぶのが、いちばんの安全保障です。
 戸田先生は、「資源なき日本は、人材を資源にせよ」と言われた。
 優れた人材が各分野に育ち、世界に打って出て、その地、その国のために尽くしていく。そういう国を、どこだって、攻めるわけにはいかない。
 そのような、世界の民衆から尊敬され、称賛される国にならなければいけない。
 その舞台で活躍するために、今、諸君は頭脳を鍛え、体を鍛え、心を鍛えてもらいたいのです。
 ―― 友好のためにも「語学」が大事だと思います。九州高等部でも、中等部と合同で、十二月に「スピーチコンテスト」を予定しています。今回、「英語」に加えて、初めて「中国語」と「韓国語」の部門ができました。一人でも多くのメンバーが挑戦し、将来、友好の使者として活躍してくれることを祈っています。
 池田 中国にも、どんどん行ってもらいたい。そして、どこまでも「中国のために」「人民のために」尽くし抜く人が、たくさん出てもらいたい。そうなることが本当の日中友好です。そういう人がたくさん出てくれば、私は、どんなにうれしいか。
 日中の青年が手を取り合って、人民に尽くしゆく――そんな二十一世紀を、今は亡き周総理夫妻も、目を細めて喜んでくださることでしょう。

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