Nichiren・Ikeda

Search & Study

日蓮大聖人・池田大作

検索 & 研究 ver.9

何で大学に行くの? 人の何倍も勉強を! それが青春の勲章

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

前後
18  「君は現実から逃げている!」
 ―― 私の職場の先輩にも、一度は高校を中退したものの、奮起して早稲田大学の政経学部に合格したIさんがいます。
 Iさんは、中学一年の時からギターを弾き始め、バンドを組んで演奏していたこともあり、もともと高校にも行く気がなかったそうです。とりあえず、行ったもののバンド三昧。成績は、百八十人中、百六十番台をうろうろする常連でした。学校の先生への反発もあって、「二回目の二年生」の時に中退してしまいました。
 アルバイトをしながらも、「このままでいいのか」と不安になっていた時、男子部の先輩がやって来てくれたそうです。
 「君は現実から逃げているんじゃないか。もちろん、大学だけが人生ではない。しかし、何かに挑戦すべきじゃないのか」
 その先輩は、中学しか出てないけれど、一生懸命、社会のために働いていた人だそうです。その人は、一年間、Iさんを励まし続けました。
 それに奮起したIさんは、必死に勉強し、一日一時間の唱題を一年間続けて、「大検(大学入学資格検定)」に合格しました。
 翌春、大学を受験したものの不合格。落ち込んでいたときに、再び、その先輩に励まされ、一年間の浪人を耐え抜いて、志望校に合格したのです。
 Iさんは「本人のやる気しだいだと思う。その気持ちを引き出してくれた男子部の先輩には、いくら感謝しても、しきれません」と語っていました。
19  苦難との戦いのなかに、充実、幸福がある
 池田 創価学会は、ありがたいところだね。
 人生は勝つことだ。自分に勝つ。社会に勝つ。試験に勝つ。まず勝って、幸福の栄養を自分のものにしていくことが大切だ。
 人生は勝負です。仏法も勝負です。「世間は評判、国は賞罰、仏法は勝負」
 世間――一般社会は、人から良く言われたとか、悪く言われたとか、評判の次元だ。国は、良いことをした人を表彰したり、罪を犯した人を罰したりする。両方とも、相対性の次元です。
 しかし、仏法は「勝負」です。勝つか負けるかです。中間はない。
 人生の目的は何か。「勝利者」になること、「幸福」になることだ。
 では「幸福」とは何か。その中身は「充実」です。充実のうえに、自分なりの満足の栄冠を勝ち取ることです。
 では「充実」とは何か。「苦難」と戦うことです。苦難がなければ充実はない。充実がなければ幸福ではない。何の苦労もない幸福など、どこにもない。
 皆、この″戦う″という途中の道を忘れて、幸福という結果だけを求めている。苦難を乗り越えていくことが、充実の幸福なのです。
 ―― 進学するにせよ、しないにせよ、全員にあてはまる指針だと思います。
 池田 どんな道を行くにせよ、私は諸君の全員が、自分らしく、「私は勝った!」と言いきれる人生を、晴れ晴れと生き抜いてほしいのです。

1
18