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日蓮大聖人・池田大作

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人間革命と広宣流布 君が「人間革命」した分だけ「広宣流布」は進む

「青春対話」(池田大作全集第64巻)

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13  動物と人間の違いは「思想」
 池田 ともあれ、人間が動物と違うところは、「思想をもっている」ことです。「自分は、なんでこの世に生まれてきたんだろう」と、だれもが一度は考える。動物は、そんなことは考えない。
 また、人間が動物と違うところは、「正しく、平和的に、幸福に生きていくための理念を欲している」ことです。テレビ等で飢餓に苦しむ子どもたちを見る。だれだって何とかしたいと思う。それが人間です。
 人間、一人では生きられない。人間という字は「人の間」と書くが、人間の中で生きてこそ人間が磨かれる。ゆえに、最も自分が正しいと思った主義主張、思想、理念を、大勢の人に広めていこう、理解させていこう、というのは当然のことであり、責務であり、権利です。
 動物が、食べ物を自分だけのために貯めているのは畜生根性です。人間が、「幸福になれる方法」を自分だけのところに留めて、人に教えないのも畜生界であり、餓鬼界です。
 「正義を皆に知らしめよう」「幸福を皆に分け与えよう」というのが、哲学であり、教育であり、文化であり、仏法です。
 ―― それが広宣流布ということですね。広宣流布は人間性のすばらしい昇華であり、人間性の表現なんですね。
 池田 そうです。決して偏狭なものではない。ともに「人間として」語り合い、ともに「人間として」より幸福になっていこうと、心を結び合っていく。その連帯そのものが広宣流布に通じていく。
 ―― 池田先生が世界の識者・指導者と話し合い、平和へと連帯されている意義が一歩深くわかった気がします。
 この八月二十四日(一九九七年)、先生は、入信満五十年を迎えられました。五十年前、広宣流布は夢物語だったと思います。しかし、先生の激闘によって世界百二十八ヶ国(=二〇〇五年現在、百九十ヶ国・地域)にまで仏法は広まりました。
14  君の、あなたの勝利こそ私の希望
 池田 私は私の誓いとして、戸田先生から教えていただいた「人間革命」の道を、まっしぐらに生きてきた。そして、すべて誓いは果たした。私は勝ちました。
 勝つことです。勝つことが人間革命であり、広宣流布です。
 私は今、目先のことなど、眼中にない。迫害も非難も恐れない。ただ百年後、二百年後のことを考えている。万年の先のことを考えて、手を打っている。
 古来、素晴らしき弟子を誕生させたかどうかによって師匠の偉大さがきまると、言われてきた。
 私は、さまざまな、いわれなき中傷・批判をされてきたが、そんなことは問題にしていない。仏法の法理に照らして、やむを得ないことだからです。そして私の訓育した弟子が、どのように地域で世界で社会で活躍し、貢献し、その名が輝いていくかによって、私の勝敗が決まるということを、本然的に知っているからです。
 高等部出身者を見ても、社会で世界で活躍している人が非常に多い。頼もしい限りです。私は本当にうれしい。
 今、私は、何の悔いもない。仏法者・指導者として、誇り高く、永遠に、我が名を留めることができたと思っている。これは弟子が偉くなり、弟子が輝いているからです。
 私は勝った。私の人生は、誇りある勝利で飾ることができた。あとは、この栄光の道に、若き諸君がさらに陸続と続いてくれることを祈り、信じ、待つのみです。
 それだけが私の希望なのです。

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