Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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勝利の因果 (第4回)

2008.1.8 「御書と師弟」

前後
8  「本因妙の仏法」
 戸田先生は語られました。
 「結果を感じて結果に生きる──過去の因を考えて、今の果のみが生活の全体であるならば、人類の生々せいせい発展はありません。瞬間に起こった生活の事実を、たえず未来の原因とする、あるいは原因でなければならぬと決定するのが、本因妙の仏法であります」
 「南無妙法蓮華経と唱えたてまつることが、よりよき運命への転換の方法であります。この方法によって、途中の因果みな消えさって、久遠の凡夫が出現するのであります」と。
 過去がどうあれ、これまでがどうあれ、最も強い本因を新たに植えて生命の潮流を巻き返すことができる。そして「前へ! 前へ!」と未来を勝ち開いていけるのが、我らの信心です。
 アメリカ・ルネサンスの旗手エマソンも言っている。
 「成功をおさめた人びとのすべてに共通に認められる点が一つある──それは彼らが因果律を信じていたということだ」「私たちの役目は瞬間瞬間にかかわっているのだから、瞬間を大事に使うことにしよう」(小泉一郎訳)
 世界的な経済学者として名高い、香港中文大学の劉遵義りゅうじゅんぎ学長と語り合った時、「自己実現される期待」という理論が話題になりました。
 つまり、人々が現在、抱いている「期待」が、未来の経済現象に反映されるという洞察です。
 心の一念を明るく前向きに変えていくことは、経済の好転にも連動するのであります。それが人間社会の前進の因果です。
9  「師弟不二」の栄光
 恩師・戸田先生と出会ってから六十二星霜。先生は言われました。
 「妙法実践の証明が未来にどう開花していくか、私と共に、どこまでも戦ってもらいたい」
 今、私はますます健康で、世界中の指導者と友情を結び、一千万の同志と共に前進しています。世界から拝受する栄誉も、師との出会いの瞬間から広がった”栄光の因果”です。広宣流布の大師匠にお仕えし抜いた果報に他ならない。
 この栄冠のすべてを、私は報恩の心で牧口先生、戸田先生に捧げております。そして、この福徳が全同志へ子孫末代まで流れ通うように、との祈りを込めてお受けしているのです。
 わが胸中に”師弟不二の太陽”が昇れば、その瞬間から大変革が始まる。打開できない宿命はない。打ち勝てない戦いなどないのです。
 仏法で説く境涯革命の因果とは、現実的には、師弟がなければ実現されません。「妙法の因果」とは、いわば「師弟の因果」です。弟子は「因」です。師匠は「果」です。弟子の自覚に一切の因がある。
 「開目抄」においても、大聖人は「法華経の行者」としての勝利を示されることによって、弟子が敢然と立ち上がることを促されています。
 弟子の勝利が師匠の勝利である。師匠の勝利は弟子の勝利です。これが仏法の甚深の方程式であり、「師弟不二」の真髄です。
 恩師の誓願であった七十五万世帯の折伏を達成した昭和三十二年の年末。私は詠みました。
  冬枯れに
    春の若芽は
      因果倶時
 不二の弟子として、未来に伸びゆく決意を託した句です。
 師匠は心の大地です。その心の大地から、弟子は永遠に勝利の花を咲き薫らせるのです。
 ゆえに君よ、あなたよ、断じて負けるな! 現在から未来へ断固と勝ちゆけ! 「師弟の因果」「勝利の因果」に生きゆく青春こそ、悔いなき生命の尊極の大道です。
 わが尊き同志の皆様、本年も勇敢に戦い、威風も堂々と勝ち進もうではありませんか!

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