Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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第2章 教育とは「生命を与える」こと
「21世紀への母と子を語る」(池田大作全集第62巻)
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母の心を生命に刻んだ人は原点に帰る
池田
創価学会には、いろんな人がいて、それぞれが個性を輝かせながら、皆が心を一つにして理想に進んでいる。社会のため、地域のため、未来のため――。
友の嘆きにいっしょに悩み、友の喜びをわが喜びとする。不幸に打ちひしがれている友の手を取り、励ましながら、ともに歩んでいく――これが学会です。こんな世界は、ほかにありません。言葉や、理屈で伝えるより、子どもを学会の世界に、じかに触れさせることが、いちばん自然な人間教育になる。学会そのものが、人々に「生命を与える」世界だからです。
子どもと学会の世界をつなぐうえで、最も大きいのがお母さんの役割です。
小野里
母としての使命の大きさを胸に刻んでまいります。
池田先生の友人である、インド最高裁判所元判事のモハン博士が群馬に講演に来られた時、父親がいないという一人の女性に対し、こう語られました。
「実は、私も父を知りません。私が生まれる前日に、父は死んだのです。わずか一日違いです。私は母の手ひとつで育てられたのです。それでも最高裁の判事として、世の中に尽くせました。
母の偉大さを決して忘れてはいけないですよ、青年の皆さん。あなたのお母さんこそ、世界で一番偉大な方です。お母さんの心のなかにこそ、神は宿っているのです」
池田
博士は、偉大なる人権の闘士であるだけでなく、著名な詩人でもあります。そのエピソードは『世界の指導者と語る』(潮出版社)にも、綴らせていただきました。
博士が、お母さまに捧げた詩には、深く胸を打たれます。
おお愛する母よ。
あなたに贈る一番の栄光は、わが名望が街中に響きわたること。
私は貧しき人の味方。病める者の友。窮せる人の仲間。
彼らを助けることを私はやめない。ためらいもしない。
たとえ貧苦の底に転げ落ちようとも。たとえ、この身が疲れ果てようとも。
これが母よ、あなたの宗教。
あなたの口ぐせは、こう。
「偉ぶるな。つつましくあれ。いつも謙虚な心であれ」――(詩「おお愛する母よ」から)
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博士のお母さまが、博士に、民衆のために生き抜く「生命」を与えたのです。自らの命を削るような思いで。「自分のこともかえりみず、悩める人々に尽くし抜く。これこそ『母の宗教』である」と――。
「母の心」が生命に刻まれた人は、途中で、どんな人生を歩もうとも、必ずその原点に帰ってくる。いつか、正しい人生の軌道に導かれていくものです。それほど、母の愛は深いものなのです。
“子どもに生命を与えてゆく”かけがえのない存在と自覚して、何があっても前向きに頑張ってほしいのです。
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