Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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創価の春 栄光の勝利の道は桜道

2001.4.5 随筆 新・人間革命4 (池田大作全集第132巻)

前後
5   世界まで
    ともに歩まむ
      桜道
 かつて桜は、散り際の潔さから″軍国の花″とされた。
 どれほど多くの若人が、尊き青春桜を散り急がされていったことか。
 戦争中、燃えやすい桜の木は、次から次へと、薪や炭にされた。激しい空襲で、幾多の桜の命も奪われた。
 桜の面倒をみる方々が「国賊」呼ばわりされることさえあった。
 近年、私たちが真心と誠意を込めて、大石寺に植樹し続けてきた桜が、ただ嫉妬の激情から、幾百本も切り倒された。
 若き日興上人は、ある悪僧が寺の桜を一本切っただけでも厳しく問責された。桜の乱伐は、破壊の象徴の所業である。
 二十一世紀の平和と友情の「桜の城」を、私たちは世界の友と築いている。
 このほど、中国で発刊された研究書『周恩来と池田大作』でも、わが創価大学の周桜、周夫婦桜に、両国友好の縁の桜として、大きな光が当てられた。
 セーヌ河畔のシャルトレットの壮麗なプレ城(フランス総合文化センター)をはじめ各国の会館にも、桜が「人道の新世紀」の希望の春を告げている。
6   創大城
    今年の桜
      同級生
 恩師の命日の四月二日、向学の英才たちが、日本中、世界中から集い来り、満開の桜に包まれて、二十一世紀最初の入学式が行われた。
 桜は、風雪に耐えて、自ら育ちゆく芯の強さを秘めている。
 長年、桜の愛護に尽力され、世界に桜を植樹してこられた「日本さくらの会」の品川実先生(常務理事)は、その著書のなかで、桜を立派に育てるためには、花が散って見向きもされない時にこそ肥料をやり、手入れすべきことを強調されている。
 人間教育も、青年の心の根に、人知れず、生命の滋養と励ましを贈り続ける以外にない。
7  桜も、害虫や病気との闘いの連続である。
 天狗巣病などに罹れば、その悪い枝を早く断ち切らねばならない。
 そうすることによって、新しい健全な芽を伸ばして、花を咲かせることができるからだ。
 広宣流布の和合僧も、悪とは徹底して戦い抜いているからこそ、常に、新しい正義の人材と福徳の花が、爛漫と咲き薫ってきたのである。
 四月二日から五月三日へ。
 我らは、年々歳々、桜花と葉桜の満々たる勢いをもって、「求道」と「向上」と「前進」のリズムを、朗らかに刻む。
  栄光の
    勝利の道は
      桜道

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