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日蓮大聖人・池田大作

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「火の国」広布三十周年を讃える  

詩歌・贈言「青年の譜」「広宣の詩」(池田大作全集第39巻)

前後
5  これら草創の先達は
 さらに共戦の心燃え
 この世でなさねばならぬ
 自らの広宣流布という正義のために 
 全身を燃えあがらせながら 
 ひたすら前に進んだ
  
 それはこの幾百年にわたって
 見たことも無き
 自らを犠牲にして悔いなき 
 常楽我浄と無上道の
 新世紀誕生への
 震動であったに違いない
 かつて国を守りし防塁の
 筑紫は福岡となり 
 豊かの国は大分となる 
 文教の肥前は佐賀に
 阿蘇の大自然に育まれし
 肥後は熊本になる 
 日本千年の門戸長崎
 太陽と緑の国日向は宮崎に 
 そしていにしえより親しくよばれし摩は 
 鹿児島となる 
  
 このすべてのえにし深き大地に 
 ここ火の国にも
 幾十万という地涌の戦士が 
 起つに至った 
 この火の国に 
 「法」と「幸」の輪を 
 間断無く拡げ来たった 
 地涌の勇者を 
 私は讃えずにはいられない 
  
 その広布の旅路のあした
 そしてその昼も夜も
 肩に背負いし幼き子らは
 今や凛々しく 
 今や福智の人生と生い立ち 
 晴れがましく 
 親から子へと広宣流布へ
 東奔西走している
6  その勝利の姿を目の当たりにして
 私の心は踊る
 また父母ちちはは微笑ほほえみは目に浮かぶ
  
 ああ令法は久住にして
 広宣流布は永遠たるのあかし
  
 これまでも建設の坂の道にありて
 幾何いくばくの先駆の同志とも倒る
 私は心より冥福を祈るとともに 
 幾何の
 不退の心浅くして 
 我が陣列を去りゆく友を悲しむ
  
 しかし仏説に照らしながら
 我らは
 同信退転の屍を乗り越え
 潔く又潔く
 仏意のままに
 生涯にわたる
 妙法と生命の旅路を
 歩み征かんとするか
7  その一念の因ありて
 現在にわたる偉大なる
 栄光の凱歌の果を
 得ることを知るがためなり
  
 未来も又
 同じき法理と軌跡であることを
 覚知するがためなり
  
 これ全てが
 三世にわたりゆく寿量の幸と
 立正をして安国ならしめんとする
 仏子の無上の誉れであるからだ
  
 信じたる者何故なにゆえ死するかという 
 筑豊炭鉱の大災害の山を越え
 昭和三十三年四月二日の
 衝撃の河を越え
  
 昭和四十五年の暴風雨の如き
 空を越え
  
 さらに
 「正信」という名を借り
 尊き仏子をいじめにいじめぬいた
 狂乱の陰謀画策の吹雪を越え
  
 今ここに
 安定と進歩と
 大空に輝きわたる太陽を仰ぐ
 火の国の同志の凱歌を
 私は諸手をあげて
 讃嘆せずにはいられない
8  今
 二十一世紀の山を登りゆかんとする
 笑顔と笑顔の火の国の同志よ
  
 全ての悲劇は彼方に消え去り
 未来は無数の天使のような
 洋々たる希望の
 ロマンに包まれている
  
 春は
 新鮮な陽を全身に浴びて
 万代に薫りゆく
 共戦の調べを聴きながら
  
 夏は 
 人間の水平線に無限の希望を見詰め
 波の音とともに
 友の勝鬨を聴きながら
  
 秋は
 静寂と宇宙につらなる生命の中に
 月光の曲を聴きながら
  
 冬は
 不滅の思想と
 悠遠にわたる宝塔の幸の鼓動を
 みしめながら
  
 今
 偉大なる九州の火の国の同志は
 人生の祝福を
 諸天に包まれながら
 さらに五十周年への
 飛躍の門出をしていくに違いない
  (1983.9.21)

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