Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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5 ”総合的思考”の特徴
「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)
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人類の未来と「東洋文化」
季
現在、世界を支配しているのは西洋文化です。これは事実であり、だれびとも否定することはできません。
しかし、これは一時の現象にすぎません。西洋人は東洋文化を軽視しており、それは実際、民族の偏見からきています。
しかし、東洋人、とくに中国人が東洋文化を軽視するのは、浅はかな考えであります。縦に数千年、横に数万キロを見てみなければ、事実の真相はわからないものです。
蒋
季先生のお話は重要です。
現在のような、西洋文化が支配する世界の局面は、十六世紀からしだいに形成されてきたものです。すでに五百年がたちましたが、人類文化の歴史と未来から比べるならば、「五百年」はたしかに短い期間にすぎません。
私の知るところによれば、少し前までは、西洋では合法的な地位が得られなかった中国漢方医学が、現在では、「代替療法」として西洋でも正式に認められ、なおかつ現在流行しつつあります。
これと対応するのは、中国に来て中国漢方医学を学ぶ西側の留学生の数が、明らかに増えていることです。私は、この現象は注目に値し、思索に値するものと考えています。
池田
トインビー博士の予言を待つまでもなく、西洋文化のもつ”分析的思考”の限界性が、今やあらゆる分野ーー自然観、生命観から政治、経済、教育などの分野にまで、あらわになっています。季先生の言われるように、人類史を「文化」発生の時点から、地球全体を視野におさめて概観すれば、西洋近代文明の支配は一時的現象になります。
新たな人類の未来に、おいて、「東洋文化」の特徴とされるか総合的思考がいかなる役割を果たしうるかを、人類史をふまえながら、論じあいたいと考えております。
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