Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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5 天台大師の登場
「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)
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「一乗思想」の明確化
池田
天台大師は『法華経』にもとづいて『法華玄義』『法華文句』そして『摩訶止観』の「天台三大部」を世に問うていますね。
なぜ、天台大師は画期的な貢献ができたのでしょうか。
蒋
それについては、おそらく多くの原因があったと思います。
私個人の浅見によれば、その根本的な原因は、彼の教義に対して、かたくなな教条主義的態度をとることなく、『法華経』の教義の精髄を当時の中国の国情と結びつけ、『法華経』の教義に対して正しく明快で、さらに統一を必要としていた当時の中国社会の国情にかなった解釈をしたところにあります。
『法華経』の統一思想は、中国伝統文化における「大一統」(統一を
大
とうと
ぶ)という概念を強めました。その影響の深遠さは今もって、推し量ることができず、とくに注目すべき点であります。
池田
『法華経』の「一乗思想」を明確にしたことが、大きな要因だったのですね
すべての人が成仏できると説く「一乗思想」には、普遍性と平等性があります。それが、長い小国分裂の時代を超えて、隋・唐という大統一国家にいたった時期に、時代の精神として受け入れられた。これは、現代にも通じる、まことに重要な観点です。
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