Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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防塁跡
詩歌・贈言「青年の譜」「広宣の詩」(池田大作全集第39巻)
前後
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文永十一年――
神無の月 十九日
津波のごとく 元の軍団
今津の浜に 押し寄せる
朝野の論 喧然たり
征伐の船 幾百艘
火の国の党 意気遠大にして
自ら進みて わが土を護る
大敵強く わが軍また
剛
つよ
し
勝負一決なく 進退数十里
いつか天空怒りて 颱風あり
巨艦沈み
将兵
へい
また
伴侶
とも
なりと
万有四方に 流転し
光遠ここに 幾星霜
秋
いま
旅人 幻想を胸に
今津
この
浜辺に 起つ
空 紺碧にして
海原 青し
玄界灘 波白く
砂丘 静かなり
幔幕
まんまく
の緑
松濤の 隅を飾る
左手
ゆんで
に 遺跡あり
防塁の 玄武岩
延々 長里の
畷
なわて
二十粁の 起点なりき
2
横笛を吹く女人あり
刈り干し切りを
奏
うた
う
妙なる 琴の音あり
荒城の月 天に舞う
野点の人 寂々とゆく
天女の 歩みなるか
袴正装の 弓人
厳かに 神技を射てり
転
うた
た 防塁
秋の陽 つよし
人
流梯
りゅうてい
なく
老松 歴史に静かなり
おお 旅人征きて
一幅の絵に 動く
(1970.10)
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