Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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第2章 母は、何ものにも負けない!
「21世紀への母と子を語る」(池田大作全集第62巻)
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母の力は世界を一つに結ぶ
政森
母親には、家族全員を幸福の道に運ぶ“名操縦士”としての使命があるということですね。
こうした家庭のあり方を見つめ直す社会的な運動を、創価学会婦人部としても取り組んできました。その一つに、一九九四年、国連の「国際家族年」にスタートした「わたしたち地球ファミリー展」があります。
全国で巡回展示を行なっており、広島で開催した時には、九万人を超える観賞者が訪れるなど、大きな反響を呼びました(一九九五年一月)。
池田
会場の入り口ではユニセフ(国連児童基金)駐日代表事務所所長のジェヒー・ワイルダーさんから寄せられた、「『ゆりかごを動かす手が世界を動かす』――私の大好きな言葉です。創価学会婦人部の方に教えていただきました」とのメッセージが掲げられていたそうですね。
「ゆりかごを動かす手」――それは、生命を育む母の力であり、この力こそ国境や民族も超えて世界を一つに結びゆく原動力と、私も確信します。
岡野
展示された世界六五カ国の家族の写真などを見ると、家族のぬくもりのすばらしさに心が温まりますね。
広島展では、被爆者の戦後五〇年の生活も写真や物品、手記で紹介されたそうですね。
政森
ええ。一九九五年は、広島への原爆投下から五〇年にあたる節目の年であり、未来へ向けて「平和」への決意を込めて企画を進めました。
ですから、「広島コーナー」では、被爆の苦しみを乗り越え、一家を支えながら「平和の心」を発信する六人の友の五〇年の歩みを紹介したのです。
来賓の一人、詩画家のはらみちをさんは、こんな声を寄せてくださいました。
「私は、母をテーマに二五年ぐらい描き続けてきましたが、戦争をはじめとする暴力の歴史のなかで、母はいつも悲しい尻拭いの役割を強いられてきました。
しかし、創価学会婦人部の皆さんは、子どもたちを守るために立ち上がり、戦おうとされている。その心に感動しました」と。
池田
二十一世紀は、女性が時代をリードし、皆が平和で幸福な社会を築く時代です。
二〇年以上も前のことですが、ヨーロッパ統合の推進者であったカレルギー伯と対談したことがあります。
その中で、「女性の幸不幸の姿こそ、一つの社会、一つの国が安泰であり、健在であるかどうかの具体的なあらわれである」と述べた私に対し、カレルギー伯はこう語っておられた。
「女性がより大きな役割を果たす機会が与えられれば、それだけ世界が平和になるということです。なぜなら、女性は本来、平和主義者だからです」
「世界中で女性が、議会と政府の半分を占めるようになれば、世界平和は盤石になるだろう」――と。
忘れることのできない、含蓄深い言葉でした。
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平和の世紀を築くのは女性
岡野
ガンジーやタゴールをはじめ、平和学者のガルトゥング博士や、アルゼンチンの人権の闘士・エスキベル博士など、世界一級の知性の人びとは、“平和の世紀を築くのは女性である”と訴えていますね。
池田
そのとおりです。それが、まぎれもない時代の潮流なのです。
かつてガンジーは、インドの独立闘争のなかで戦う女性たちの姿を讃え、「もし、『力』が精神の力を意味するのであれば、女性は計り知れないほど男性よりもすぐれている。もし非暴力が、私たち人間の法則であれば、未来は女性のものである」と述べました。
このガンジーのもとで、独立運動に挺身していたメータ女史もこう語っています。
「ガンジーは『勇気をもって、正義のために戦え。真実を語れ』と教えてくれました。また『女性が心の平和を確立することによって、社会の平和は築き上がる。その時、女性のもつ平和の力は爆発的な偉大な力となり、社会は変えられる』と教えてくれました」と。
婦人部の皆さま方は、自らの行動をもって、その時代の最先端を切り開かれている。世のため人のため、懸命に活動しておられる。本当に尊いことだ。合掌する思いです。
皆さん方が、世界の希望です。人類が皆さんの未来への行動を見つめています。
一つひとつの行動は目立たないかもしれないが、着実に、社会を世界を、「幸福」の方向へと導いている。その行動は、そのまま、お子さんたちの「希望の未来」を開いていることにもなるのです。
誇りをもって進みましょう。
「平和の世紀」を築くために!
「使命の人生」を勝ち取りながら!
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