Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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価値の日々 昭和60年10月〜同62年12月

「価値の日々」「若き友へ贈る」「わが友へ」「友へ贈る」(池田大作全集第38巻)

前後
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 幸福は
   与えられるものではない
  自らが
   自己の生命の胸中より
    勇気と希望を
     開発させながら
      宝財を見いだし
       大切に磨きゆくことである
  
 平凡は
   真理であるかも知れない
  目の見えることも幸せだ
   耳が聞えるととも幸せだ
    話せるととも幸せだ
     歩けることも幸せである
   その間に 「人生」は
    何かをしなければならない
   私は
    「広宣流布」をする
  
 仕事においては
  やりすぎて
   おこられるぐらいの
    積極さが大切である
  おこられまいとする要領が
   かえって仇となり
    壮大なる開発を
     失わせてしまう場合が
      多いからである
  
 平等に
  与えられた時間を
    どう悔いなく
     充実したものにするかによって
    「栄光」と
    「勝利」と
    「幸」の人生が
      築かれるか否かが
       決せられる
  
 「初心の灯」を
   消した人生は
    最も大切な青春期の
     土台を消滅したことになる
   土台を失えば
    偉大なる人生の
     幸の塔を築くことは
      最早 できない
6   
 毎日 地味な
  誰人にも知られぬ仕事
    これが大事だ
  自分の振舞いを
   満天下に示すのは
    人びとが また時代が
     決定してくれると思えば
      それで良いのだ
  
 若き人は それなりの計算も
   必要であるに違いないが
  ともかく ”当たって砕けろ”との
    心意気がなくてはならない
   これからの現実の未知の世界を
    乗り越え 登攀しゆくには
     計算だけでは臆病に
      なってしまうからである
  
 元初の太陽を
   満々と胸中に昇らせ
  君よ! 君たちよ!
   この三世につながりゆく
    金の大舞台で
     瞳を輝かせ
      黒髪をなびかせながら
    完全なる軌道を
     悠々と進みゆくことを
      深く誓い合いたいものである
  
 巌の如き 不動の信念
 春の如き 暖かな愛情
 金秋の如き
   けじめある人生の態度
  人びとが 休息の時も
   常に限りなく どこまでも
    おとぎの便りと音楽を
     与えようとする
      星の瞬きの如き
       こまやかさの心
  
 文化とは
  その人とその民族の
    花である
  故に文化運動は
    平和運動といってよい
   この文化運動こそ
    幸福への一つの果実を
     作りゆく証といえる
7   
 いかなる
   理由があるにせよ!
  絶対に
    人を殺してはならない
     また自殺してはならない
   仏法の智は
    ここより出発し
     ここに帰着する
  
 知識それ自体は
   幸福とはいえない
  確かに知識の蓄積は
   大いなる人生の啓発と
    社会の進歩のために
     必須条件であるに違いない
   しかし それを
    真の幸福を満喫するという
     次元と混同してはならない
  
 「若さ」ということは
   それ自体が美しい”真髄”なのである
  人は さまざまな美の価値を
   追求しようとする”苦労”と
    ”努力”があるようだがーー
  「若さ」それ自体が
    美の極致であることに
     自信を持たなければ愚かである
  
 青年の灰色の愚痴と
  人々が嫌悪するような
   ニヒリズムの中からは
    何も新鮮なものは生まれない
  心は凛々しく強く
   清新な生き生きとした
    青年こそ理想像といえまいか
   そこから無量の意義が
    生まれるからである
  
 結婚は年齢で幸 不幸が
   決まるものではない
  早く結婚して 離婚したり
    不幸になっている人も多い
   年輩になって結婚して
    幸せな満足の日々を
     送っている人も多い
    ともあれ結婚は 夢ではなく
     厳しき現実である事を
      忘れてはならない
8   
 いかなる国の
   権力者や宰相よりも
  現実社会にあって
   雑草の如く根強く 賢明であり
    何ものをも鋭く見抜く
     政治家は 庶民の
      一人ひとりであるに違いない
  
 賛成もよい 反対もよい
 批判もよい 納得もよい
  しかし 常に人間
    「何のため」という
      目的が問題となってくる
   若き君よ!
    常に長き人生にあって
     この一点を決して
      忘れてはならない
  
 それぞれの職場にあって
  正確なる仕事をなしゆく
   人と団体は
    繁栄と進歩がある
  反対におおざっぱで
   不正確な人と団体は
     必ず衰微する
  
 人間にとって
  人生の師を持てる人は
    幸福である
  ここにこそ人間としての
    一つの証があるからだ
   またここにこそ
    充実の人生の
     確かなる心の絆と
      調べがあるからだ
  
 リンカーンの
 「人民の 人民による
   人民のための政治」
    という有名なスピーチがある
  しかし 時代の変遷は
   今や 人間のために
  人間が 人間らしく生きるための
     生命哲学が根底になければ
      砂上の楼閣になりゆく
       時代であることを忘れてはならない
9   
 苦しんだ人
   悲しんだ人
    いじめられた人
  それらの人びとのみが
   必ずや 光輝ある
    すばらしき人生の
     深さを知ることが出来る
  
 太陽が光る
   己を鍛えゆく
    新しき夏がやってきた
  同じ汗なれば
   「何かのために」と
     思い多き汗を
      流したいものだ
  
 闘が深ければ
   深いほど
    暁は近い
  君よ
   いかなる人生の
    苦悩の聞に入ったとしても
     決して
      希望と勇気ある一念を
       忘れてはならない
    待機を
     そして忍耐を
      失つてはならない
  
 勲章も良い 表彰も良い
  しかし それらの光輝よりも
   真摯に一日一日を自分らしく
    その職場と生活に
     善意の心を持って生きぬいてきた
   人びとの生命の輝きほど
    まぶしきものはない
10   
 今日 負けたら
   明日は 勝て
  この連続の戦いが
    勝者の心である
  
 一つの修行にあって
  それなりの決意の精神がない場合は
    愚痴と批判とを繰り返すばかりで
     なんらの価値も生まれない
  
 本来
  緑のオアシスである地球に
    国境がある必要はない
  地球は人類共通の生存の場であり
    運命共同体であるからだ
   時代は 何のための民族か
       何のための国境かを
    もう一度考え直さなければ
     ならないことを要請している
  
 さまざまな難問があったとしても
  「国連」を支持することが
    大切であると思う
  理由は これ以上
   対話の場がなくなると
    人類の平和への進歩が
     後退してしまう
      恐れがあるからである
  
 「理」と「事」 「迹」と「本」は
  天地水火の違目なり
   大聖哲が喝破された如く
  いわゆるマスコミの中傷 批判は
   「迹」であり「理」であるから
     恐れてはならない
   真実の信仰と行動と
     因果の理法を確信しゆくことが
    最も重要であり
     「事」であることを忘れてはならない
  
 一生の総決算の
 安らかな死を
   願うのであれば
  一日一日を
   生き生きと事に当たって
    境涯を開きゆくことを忘れずに
     その自らの場で
      精進することが大切である

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