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日蓮大聖人・池田大作

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4 ”分析的思考”の特徴  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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3  病気を診て人間を忘れる
  この問題についての議論は、これからも長く続くでしょう。なぜなら、科学実験の能力には結局、限界があり、科学実験でこの問題を解決する可能性にも限界があるからです。
 私の浅はかな考えによれば、「基本粒子」という概念自体に「無限に分けられるものではない」という意味が含まれていると思います。おおよそ「分けられる」物質の素粒子は、「基本粒子」ではないのです。
 「物質が無限に分けられる」という説は、じつは「基本粒子」の存在を否定しています。
 「基本粒子」という概念自体が「無限に分けられない」という意味を含んでいる、ということについてだけ論じるならば、「物質が無限に分けられる」という説は成立しないのです。
 池田 西洋の分析的思考は、近代科学、とくに物理学の長足の進歩をもたらしました。その自然観への反映については、すでに論じあいましたが、現今では「人間」による「自然」の支配から破壊を引き起こすにいたっています。
 また、”分析的手法”は生命観にも適用され、西洋近代医学では精神と肉体を分離し、精神よりも肉体のほうに重きをおいてきました。
 その結果、人間の体を機械の部品のようにとらえ、また、生命の諸現象も電気的、化学的に解明できるとする「要素還元主義」という生命観をもたらすことにもなりました。
 そこに西洋近代医学の進歩があるとともに、その限界性も明らかになってきています。たとえば、部分の臓器を見て身体の全体を見ない。先ほど、季先生も指摘されたように、病気を診て、病める人間を忘れているといった批判が出ています。

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