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日蓮大聖人・池田大作

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2 「三十年河西、三十年河東」  

「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)

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2  アジア太平洋の世紀に
 池田 文明の中心は、十九世紀にはヨーロッパにあり、さらに二十世紀には、ヨーロッパ文明から派生したアメリカと旧ソ連へと移動しました。
 続く二十一世紀は、「アジア太平洋の世紀」になるにちがいないという展望を、私ももっております。
 とくに、東アジア地域は、通貨危機や政情不安など幾多の困難に直面しながらも、ダイナミックな発展の活力を発揮し続けています。
 しかし、ここで確認しなければならないのは、現在のアジアの政治的、経済的な発展には、西洋近代文明の所産である科学、技術、産業が大きくかかわっていることです。
 西洋に発した文明は、現代では、グローバル化し、全地球上に広がっております。
 経済面では「市場経済」がグローバル化し、また、先端科学技術の普及は、情報化社会をもたらすとともに、バイオテクノロジーがを中心とする生命科学の未来を開いております。
 一方、グローバル化の進行とともに、地球規模での生態系の破壊が起き、世界を駆けめぐる市場経済は貧富の差を拡大させ、難民の急増、ウイルス性疾患の蔓延等の「地球的問題群」も噴出しております。
 また、人間精神の荒廃、心の病を引き起こし、とくに先進国では、アイデンティティーの崩壊が深刻化してきました。
 このような「地球的問題群」や人間性のアノミー(規範喪失)などは、東洋も含めた全地球的な危機として、人類全体を襲っております
 そして東洋には今、はたして人類のための「地球文明」のビジョンを創出することができるのかという問いが突きつけられております。

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