Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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宇宙  

詩歌・贈言「青年の譜」「広宣の詩」(池田大作全集第39巻)

前後
2  太陽の黄金の波風は その蒼い球体に
 みどりと変化の四季の景画をおくる
 微小の核子の融け合った熱塊エネルギー
 地上に生気爛漫の生命の香りを歌う
  
 寂寞の彼方 悠遠の太古に
 冷たき無生の暗闇くらやみから誕生うまれた
 うごき 悩む 主動の生命いのちたち
 自然の鮮烈な光と呼吸の作業は
 生々天然の大宇宙の脈動を実証あかした
  
 十人の太陽家族を眷属とする
 壮大な銀河の渦巻きも
 光年光遠のはてかぎりない
 無窮の宇宙の舞台に比べれば
 ただ一点の燐火に過ぎない
 その眼前に立てば
 うつろい変わる弱小の人間の戸は絶えぬ
  
 深海の天上を仰ぎて
 くるめくわが眉目びもくには
 絶句と沈黙のみがたたずみ
 苦悶と放擲の追憶に病みぬ
  
 しかし
 英知の走る科学の眼さえ
 思議の外とした
 空漠の奥深く横たわる宝石の中を
 形而上の その輝きの本質を
 東洋の心眼の碩哲は直覚したのだ
  
 三千無数の大千世界と
 無常変転の如々として来る人間の色心こころ
 極微幽徴のアトムの混沌に流れる
 常住本源の生命の極図を――
3  無に等しき人間を
 一点に縮めながら
 きわまりなく動く無辺巨大の宇宙
 その極大に囲まれながら
 哲理の一念の生命いのち
 いま再び大宇宙を包みかえさんとする
  
 因果の瞬間は倶時と映じて
 有限は無限をはらみ
 刹那は悠遠をいだく
 自我と宇宙の交叉の活動はたらき――
 それぞれが
 円融の大音声の曲に合わせながら
 万有の流転は停滞を知らない
  (1972.1)

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