Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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第4章 心と心をつなぐ
「21世紀への母と子を語る」(池田大作全集第62巻)
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「育つ」ことが「恩に報いる」こと
原田
池田先生に育てられ、先生との出会いを原点として成長していった人が、どれほどたくさんおられるか、計り知れません。
笠貫
私は、この連載てい談に登場した高柳婦人部長や、長野の森本さん、神奈川の大曽根さんたちと、同じ時期に女子学生部でした。
特別な力もない、平凡な私たちでしたが、先生から、生きた哲学を教えていただき、幾たびも励ましを受け、いくつもの「金の思い出」をつくっていただきました。先生の慈愛あふれる激励があったからこそ、ここまで進んでこられたとの感謝の思いでいっぱいです。
池田
学会の世界では、自分が命を注いで育てた人の成長を見るのは、何よりもうれしいものだね。その姿だけで、苦労は十分、報われる。第一線の方々のご苦労は、私には、よく分かります。
私自身、戸田先生の大恩に報いるために、「自分が成長しよう!」「自分が力をつけ、先生の偉大さを世界に宣揚しよう!」という決意で進んできました。
戸田先生は、今も私の中に生きている。戸田先生の慈愛は、今も私の五体をかけめぐっている。ありがたい師匠です。
「育つ」ことが「恩に報いる」ことです。
次元は違うかもしれないが、子どもが育ち、伸びゆくその姿自体が、親に対する報恩の姿だと、私は感じるのです。
原田
関西学園の卒業生の一人が、千葉で婦人部のリーダーを務めています。三歳のお子さんをかかえて、多忙な毎日なので、「子育ては、大変でしょう?」と聞きました。すると、返ってきたのは意外にも、こういう答えでした。
「いいえ、子どもが、こんなにも、毎日毎日、親を楽しませてくれるとは思いもよりませんでした」と、弾んだ声で言うのです。
実は彼女は、早くにお母さんを亡くしているので、自分は親孝行できなかったと残念に思っていたそうです。でも、子どもを育ててみて、子どもがどれだけ親に喜びを与えてくれるのかを知り、「私もこうして少しは親孝行したんだなあ」と、大変うれしく思ったそうです。
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池田
「子どもがいるから大変だ」と考えるか、「子どものおかげでいろんな経験ができる」ととらえるか、心一つで変わる。
「苦しい気持ち」「辛い気持ち」ばかりで、子どもに触れ合っていれば、それはそのまま子どもに伝わってしまう。子どもがかわいそうだし、自分も損です。
「この子を立派に育ててみせる!」という使命感、「この子のおかげで、自分も成長できる!」という感謝の心が、「親子の触れ合い」をより豊かに、より喜び多きものにしていくのです。
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