Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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第7章 わが子に「ありがとう!」  

「21世紀への母と子を語る」(池田大作全集第62巻)

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11  子どもが親を最高の生き方へと進ませる
 渡辺 子どもの病気は本当につらいことですが、突然、非行に走るのも、親にとっては天地がひっくり返るようなショックを受けるようです。
 よく「問題児」などと言いますが、実はその子自身が「今、何が問題か」「何を変えなければいけないのか」を、周りに教えてくれていることが多いですね。
 親も、教師も、ともすれば「解決」ばかりを焦ってしまいがちです。騒ぎにならないように、問題が静まるように、と。でも、表面的な解決は、本質的な問題を先送りするだけです。かえって、問題をややこしくしてしまうこともあります。
 その時、「自分は、本当に『子どもの幸福』を考えているのか?」――そう、自問することが必要だと思います。
 「子どもの幸福」を第一に考え、教師自身が、そして親自身が成長する。それが、真の解決への近道だと思います。大切なのは「子どもを信じぬく力」です。
 池田 「信ずる力」――仏法でも、「信力」「行力」と言うね。
 戸田先生は、ある時、「長男が不良で、家に帰ってこない」という悩みに答えて、こう語ったことがある。
 「仏法上の根本問題は、そういう子どもを産んだ両親の宿命です。その子をじっと見た時、『この子を立派にしなければいけない。この子こそ私を仏にするのか』と拝むようになる心境こそ大切です」
  よくよく、かみしめるべき言葉だと思います。
 池田 親子の縁は不思議です。三世の生命観から見れば、どれほどの深い絆で結ばれていることか。その子どもが、自分に、そしてまた家族に、最高の生き方へと進むきっかけを与えてくれるのです。
 それを親が、どう受け止めるかで、親も子どもも、大きく人生が変わってくる。
 どんな苦しみがあっても、どんな試練があっても、「わが子よ、生まれてきてくれて、ありがとう」――こう、心から言えるようになった時、親子は共に、幸福の方向へ進んでいけるのではないでしょうか。

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