Nichiren・Ikeda
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日蓮大聖人・池田大作
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11 学術交流
「東洋の智慧を語る」季羡林/蒋忠新(池田大作全集第111巻)
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北京大学講演
池田
さて私は一九七四年六月初旬、貴国を初訪問しました。そのさい、北京大学を訪問させていただきました。大学はみずみずしく美しい緑の中にありました。
中国の先駆を切って、新時代をつくりゆかんとする息吹、そして人民に奉仕せんとする精神。私は貴大学の歴史の深さを、しのびました。
その後も、何度も訪れさせていただき、教育・学術交流を重ねてまいりました。
季羨林先生には、何度となく真心こもる歓迎をいただき、御礼申し上げます。
季
貴創価学会からわが北京大学に、二回にわたり貴重な学術図書をご寄贈いただき、感謝申し上げます。
図書は精神の栄養であり、大学にとって、最も大事なものです。この図書は、教育と科学研究に大いに役に立ちました。
池田
相互理解と研究の一助になればと思い、日本語書籍を贈らせていただきました。それが広く利用されていると聞き、たいへんにうれしく思います。
一九八〇年四月の第五次訪中のさいには、「北京大学と創価大学の学術交流に関する議定書」が調印されました。
このときの北京大学の当事者が、副学長の季羨林先生でしたね。あらためて御礼申し上げます。
季
池田先生は北京大学で、これまで三回、記念講演をしてくださっております。
講演テーマは、第一回(一九八年四月)が「新たな民衆像を求めて」です。第二回(八四年六月)が「平和への王道ーー私の一考察」です。第三回(九〇年五月)が「教育の道文化の橋ーー私の一考察」です。(第一回、第二回は本全集第1巻、第三回は第2巻収録)
関係者の話によりますと、いずれも、先生の講演は人類の前途と運命に対する深い愛情にあふれる、感動的な講演であった、当の中国人すら忘れていた、また気がつかないできた大事なことを教えていただいた、と深く感銘しておりました。
第二回の講演を開いた丁石孫学長は「この重要な講演は北京大学の歴史に書きとどめられるでしょう」と感想を述べた、とうかがっております。
季
北京大学は池田先生の多大など貢献に対し、名誉教授の称号を贈らせていただきました。
大学の学術委員会が決定したもので、当時、先生は三人目の受章者でした。日本人としては初めてです。私が、第一回講演の席上、その決定通知を先生に直接お渡しさせていただきました。
池田
よく覚えております。
貴大学からの受章は最高の栄誉です。貴大学の一員としてこれからも真剣に貢献していくことをお誓い申し上げます。
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中国社会科学院との交流
池田
この開幕式では、季先生には「人類が直面する危機を回避するには、道徳心や法の整備だけではなく、より深い精神性・東洋の叡智が求められます」と、あいさつしていただきました。
創立者として、あらためて御礼申し上げます
蒋
池田先生は、私ども中国社会科学院のことについてふれられました。
先生は一九九二年十月、中国社会科学院でも、「21世紀と東アジア文明」(本全集第2巻収録)と題して、記念講演をしてくださいました。
私も拝聴しましたが、先生の中国の歴史・文化に対する造詣の深さと深遠な洞察に驚嘆しました。
また、この席上、先生に初の中国社会科学院名誉研究教授の称号が授与されました
池田
ありがとうございます。人文・社会科学の分野の多くの研究所を擁する、貴中国社会科学院は中国最高のアカデミーであり、学問の殿堂です。記念講演の機会をいただき、また権威ある名誉研究教授の称号をちょうだいし、これ以上の光栄はありません。
社会科学院の諸先生方に、心より御礼申し上げます。
またそのさい、貴社会科学院の世界宗教研究所と私ども東洋哲学研究所の間に学術交流協定を結んでいただき、重ねて御礼申し上げます。
世界宗教研究所は宗教学術研究における貴国最大の国家機関とうかがっております。両研究所の交流を通し、世界平和に大きく貢献することを期待しております。
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