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日蓮大聖人・池田大作

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ロスアンゼルス・エチワンダ「恵日山妙法… 全米に幸福の風を

1967.4.16 「池田大作全集」第3巻

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1  この恵日山妙法寺は、日蓮正宗として、海外において初めての本格的な寺院であります。したがって、ここに世界広布の第一の法城が見事に完成したことを、皆さん方と共に心から祝福したいのであります。一昨年八月の起工式にも、もったいなくも日達上人猊下のご臨席をたまわり、またきょうの入仏式にも、再び猊下のご出席をいただきましたことを、アメリカの皆さん方を代表し、心より感謝申し上げるしだいであります。(拍手)
 「恵日山妙法寺」は猊下のご命名であります。御書にいわく「衆罪とは六根に於て業障降り下る事は霜露の如し、然りと雖も慧日を以て能く消除す」と。末法の御本仏日蓮大聖人の仏法は、太陽であるとも仰せであります。そして、いかなる罪も悩みも、苦しみも、あたかも霜や露が、太陽の光りの前に、たちまち消滅するように、全部解決されると説かれております。どうか、皆さん方は、この御金言を強く確信して、幸福に満ちた人生を生ききっていただきたい。(拍手)
 きょうのこの儀式は、世界の広宣流布の史上に輝かしい日となることは、絶対に間違いありません。さらに御本尊の日付けが、総本山におわします大御本尊の日付け、すなわち一閻浮提総与の大御本尊ご建立の十月十二日と同じになっていることも、不思議であります。(拍手)この恵日山妙法寺を根本として”風の吹く丘”というこのエチワンダから”南無妙法蓮華経”という幸福の風を全米に吹かせきっていくことを、人生最高の意義とし、楽しみとして、仲艮く前進しきっていっていただきたい。
 本日の盛儀を新しい第一歩として、アメリカ本部は、まさに第二の建設期にはいったと考えていただきたい。すなわち、アメリカ本部の本門の時代を迎えたと自覚していただきたいのであります。皆さんが今後、正本堂建立を目指して、再び新しい息吹き、決意、求道心をもって、新しい時代を開拓されんことを、心から祈るものであります。(拍手)
2  私どもの念願は、あらゆる人がこの偉大な仏法を信仰することによって、まず自分自身が幸福になり、その国のため、民衆のために貢献していくことであります。共に、世界の平和と繁栗を築いていくことであります。日本では、五月三日の総会を契機として、新しい次の七年間への第一歩を踏み出しました。すなわち、大折代戦を展開し始めたのであります。北米の皆さん方は、本日この人仏式を期して、新時代開拓のため、建設のため、楽しく晴ればればれと、折伏に励んでいっていただきたいのであります。(拍手)ただし、事故は決して起こさないようにお願いしたい。常識豊かに、親切に、相手が十分納得する道理正しい折伏、布教しなければならないと思う。一九七二年の正本堂建設の年までに、目標として十万世帯を達成したならばどうかと思うのであります。いまからまだ五年間もあります。したがって、さほど無理をしなくても、月干世帯前後で達成できる目標であります。さらに皆さん方の力で、この目標を突破したならば、今度は堂々たる本部または文化会館を建設してはどうかと思います。(拍手)
3  もう一つ申し上げたいことがあります。それは、日蓮正宗の御僧侶は、未来の宗門の興隆のために、質素な生活を送られ、皆さん方の御供蓑を、全部蓄積なされているのです。したがって、皆さん方は、この寺院を全面的にお守り申し上げることは当然として、さらに熱誠あふれる御供養のカによって、将来はニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコなどにも、立派な寺院を建立していただきたいのであります。七年前の第一回渡米のさい、アメリカは、一総支部一支部・三百世帯にすぎませんでした。だが、七年後のいまは、アメリカ本木部は堂々と九総支部・三十九支部・約三万世帯を突破するという、百倍もの飛躍を示しているのであります。(拍手)この間、総本山よりも、一九六三年に第一回、一九六五年に第二回の出張御授戒が行なわれております。
 今度は、妙法寺も建立されておりますゆえ、五年後は誰にも想像できないような発展を遂げるものと、私は楽しみにしております。(相手)そのさい、新寺院建立の構想はいうまでもありませんが、実践活動の面でも、ワシントン、コロラド、シアトルなどに会館を、できるだけ早く確立したいことも申し上げておきます。そして五年後、正木堂建立の総登山のときには、三百人乗りの超音速機三十機で、全米各地より、一万人ぐらいの登山をなされたらどうかと、提案するものであります。(拍手)そのときは、功徳にあふれ、アメリカ第一の幸福者になったという確信をもった姿で、大御本尊のもとに登山していただきたい。日達上人猊下も、皆さん方の登山を喜んでお持ちくださることを信じております。(拍手)また、御僧侶方も、私どもも、皆さん方を、心から、お持ちしておりますから、安心して登山してください。
4  なお、昨年十月、海外における創価学会の名称を「日蓮正宗」と改名したことについて、若干申し上げたいと思います。皆さんもご存知のとおり、創価学会は、事実上、日本の国の動向を左右するまでに偉大な発展をいたしました。そしで、日本の安泰のために、創価学会より、公明党の誕生をみました。このために、海外でも学会は政治活鋤をするのではないかという誤解をうけることのないように、また皆さん方の信心を、最もしやすくするために、先を見通しまして、日蓮正宗と名前を変えたしだいであります。
 日蓮正宗という名称になったといっても、創価学会は、日蓮正宗のなかに含まれておりますから、別に内容まで、変わったのではありません。信心のうえから申し上げれば、むしろ、同体異名であり、その精神は「不自惜身命、但説身無上道」の学会精神であり、なんら変わるところはありません。よき日蓮正宗の信徒として、信心第一に民衆救済の折伏精神を堅持し、人間革命の行学に励んでいただきたいことを、心からお願い申し上げるものであります。そして、大御本尊を根本に、広大無辺の光明に照らされて、この暗黒の世界情勢のなかにあって、私どもが先駆を切って、人類の黄金時代ともいうべき、新しい時代の幕を開いていきたいと思うのであります。(拍手)全人類が大聖人の子供であります。アメリカ人も、日本人も、欧州の人も、またアジアの人も、ソ連の人も、中国の人も、皆兄弟として、手をたずさえて、明るく、笑いながら、暮らしていける仏法民主主義の世界を築いていこうではありませんか。
5  この寺院の庭が非常に立派にできあがりました。この庭の整備の費用は、猊下ならびに随行でこられた御僧侶方が、これまでアメリカの地で御授戒をされたさいにうけられた御供養を、そっくり蓄積されて充ててくださったのであります。すなわち、約数千㌦をかけて、庭をつくりましたことを、ご報告申し上げます。(拍手)なお、二百人以上の同志の方が、石を運んだり、植樹をして、寺院の整備をしてくださったことに対しても、この席を借りて、厚く御礼申し上げるものであります。(拍手)
 猊下より記念品としまして、きょう参加した全員の皆さん方に、日蓮正宗のマークのはいった杯をしょうだいしております。のちほど、お渡しいたします。また、この式が終わったあとに、猊下を中心としまして、全員で記念撮影をすることになっております。私は、そのできあがった写真を皆さん方に一枚ずつ、さしあげることをもって、記念のおみやげとさせていただきます。(拍手)最後に宗門の興隆と同志の皆さんの、ますます、ご多幸であられんことをお祈りして、私の話とさせていただきます。

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