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日蓮大聖人・池田大作

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女子部幹部会 純真な信心貫こう

1967.1.19 「池田大作全集」第3巻

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1  きょうは、社会的にもいちばん恵まれない立ち場で戦っている女子部の皆さんを、激励してあげたいという気持ちで、この幹部会に出席したわけであります。(拍手)
 私は、最も遊びたい青春時代に、王仏冥合のためとはいえ、この寒さのなかに戦っている皆さん方に対し、大変申しわけない気持ちでおります。本当は、壮年部が戦えばいいのであり、皆さん方には楽しく青春をすごさせてあげたい。しかし、大聖人のご遺命達成のために、男性も女性も、同志として、同じ目的達成のために戦わなければならない。大聖人が「男女をきらわず」と御書に仰せのように、妙法を受持した者はいかなる人といえども地涌の菩薩であり、崇高なる王仏冥合実現の使命を帯しております。その使命達成のために戦って、初めて成仏できるという原理のうえから、どうか皆さん方もしっかり信心を貫き通していただきたい。(拍手)
 勝敗については、皆さん方には一切責任はありません。学会活動にあっては、伸びのびと、すがすがしい気持ちで活動してください。また悠々と余裕をもった戦いであっていいのです。選挙は、参議院議員や、地方議員や、これから議員を目指す人が、真っ先かけて戦うべきであり、ほかの人に苦労をかけたくない。これが私の本当の気持ちであることを知っていただきたいのです。(拍手)
 私は庶民の味方です。貧乏な家に育ち、御本尊を持ち、広宣流布を成し遂げんとする、庶民のなかの指導者です。皆さん方を、どんなことがあっても守り、一人の犠牲者をも絶対につくらない。一生涯、幸福になるための信心を全うさせてあげたい。また、そうなっていただきたい。それが本当の学会精神であります。(拍手)どうか、王仏冥合の戦いは、楽しく、悠々と進んでいっていただきたいと思います。(拍手)
2  私が皆さん方にいつも申し上げることは、幸福になる信心を励み、まじめに人生を生きていきなさいということです。十年たち、二十年たてば、信心の福運、功徳は、大きく花を咲かせていくことは絶対に間違いない。しかも、信心で築いた福運、功徳は、永遠にこわれることはありません。
 これから、学会が推薦する議員が大勢ふえていきます。しかしそれに対して、議員の奥さんになりたい、偉い人の奥さんになりたいなどという、虚栄を求めるような女性であってはなりません。そんな卑しい根性で信心してはならない。そんな浅はかな結婚観であってはならないと思う。結婚によって人生の価値が決まるわけではないし、人生の幸・不幸が左右されるわけでもありません。見栄を張って、自分の夫を議員にしたい、偉くしたいなどと、名聞名利を求めあせった生き方をする女性は、必ず途中で行き詰まってしまうでしょう。
 映画の主題ではないけれども、「名もなく貧しく美しく」――御本尊の光明に照らされて、着実に福運を積んでいけば、必ず、物心共に、偉大な幸福の人になることができると確信します。(拍手)なんの名利が必要でしょうか。「名もなく」の、その人の名が霊山にとどくのであり、その人こそ富める人であり尊いのです。独占資本家のごとく、他人の犠牲の上に築き上げた財産や地位に、根本的な幸福があるはずはありません。たとえ一時的な天上界の喜びはあったとしても、「五衰をうく」と仏法に説かれているように必ず滅んでいきます。これは仏法の原理に照らして明らかです。
 ご夫婦で、一生涯、どんな立ち場、境遇にあっても御本尊を護持し、また御本尊の功徳に浴し子供と一緒に信心に励み、一家の幸福を大事にしながら、大聖人にお仕え申し上げる、この心がけこそが、私は阿仏房の信心であると思う。自分のことを宣伝するみたいで恐縮ですが、私は二十三歳、妻は十九歳の時に結婚しました。私たち二人の決意は“幸せにも縁深くして戸田前会長にお会いできた。どんな批判があろうと、いかなる時代がこようとも、二人して恩師につき、恩師を守りきっていこう、一生涯その決心だけは失ってはならない。広宣流布のためには、牢獄に行こうとも、早死にしようとも、御本尊をだきしめて信心を貫き通していこう。たとえ全部が退転しても二人は前進しよう。偉くなる必要もない。革命児だ、貧乏で終わるかもしれない。しかし、子供たちにもこの精神だけは教えきっていこう。子供たちもそういう方針で育てていこう”と。これが、今日の大福運を積んだ原因であると確信しております。(拍手)
 私が結婚したときは、大幹部ではありません。一中堅幹部でした。きらびやかな立ち場や地位にあこがれて、背伸びしたり、見栄を張っても、それがなにになるでしょうか。御本尊から見れば、いかなる立ち場にあろうとも、学会員はすべて大聖人の子供として、平等です。どうか、皆さんは、御本尊を大事にし、信心を貫き通していただきたい。そして、見せかけの幸福ではなく、着実に、にじみでた、真の幸福生活を築くために、あくまで信心根本の愛情で結ばれた結婚をし、人生を生ききっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。(拍手)ほたる火のような、はかない虚栄を求める女性にはなってもらいたくない。主体性をもち、信心強く、そして愛情深い、近代女性に育っていただきたい。たとえ「名もなく貧しく」とも、楽しい、最高に幸福な人生を築くための仏道修行に励んでいるという確信で、莞爾として前進していける一人一人になっていただきたい。(拍手)
3  本部に勤務している一女子部員ですが、その人は中学校時代から十数年にわたって両親と共に、裏表なく立派な信心を続けてきておりました。学校の成績が抜群というわけでもない。また家庭的にも決して裕福ではなかった。しかし、本部に勤務するようになってから、その人は、あらゆる点で人間革命し、いまでは見違えるほど、立派な幸福な女性になりました。これが信心であり、まじめに、真剣に、なすべきことを実践してきた結果であります。それだけが幸福になってゆく条件です。
 いわんや、みなさん方は、あらゆる点で、まだまだ恵まれた環境にいると思います。信心根本に実践を大事にしていける人こそ、自分自身を最高に大事にした人生を送れる人であることを自覚していただきたい。
 ただし、学会の会合は、どんなに遅くとも午後九時半には終了して家に帰らなければいけません。もし皆さんに事故があれば、ご両親に申しわけない。私はそれを心配します。学会本部として、また会長として、九時半の時間を厳守するよう指導を続けてきております。その指導に反して事故を起こすことのないよう、くれぐれも注意してください。
 大聖人のご遺命の達成という、信心に立ったこの衆院選に、皆さん方も、地涌の菩薩として立派に前進してください。それは議員のためでもなく幹部のためでもありません。全部、大聖人のためであり、自分自身のためであり、大きくいえば、全日本の女性の解放のためとして戦っていっていただきたい。(拍手)ともあれ、若き女性が、百数十万も、広宣流布という崇高なる目的に、団結して戦っている団体は、世界のどこにもありません。二百万の男子部にしても同じです。日本の将来は、遅かれ早かれ、私ども青年によって総仕上げがなされ、偉大なる黎明の時が到来することだけは、間違いないと私は断言したいのであります。(拍手)共に、青年らしく堂々と前進しようではありませんか。(拍手)

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