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日蓮大聖人・池田大作

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第74回本部幹部会 伸のびと信心

1966.6.26 「池田大作全集」第3巻

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2  七月、八月は、各自の責任を全うしたうえで、バカンスを楽しみレジャーを楽しみながらすごしていただきたい。お子さんを泳ぎにでも連れて行ってあげなさい。(笑い)そうして、伸びのびと活動していただきたい。特に女子部と婦人部の人はゆっくりしてください。(笑い)反対に、いままでレジャーやバカンスばかりだった人は、今度は学会活動に励むべきです。暑いから信心をやめて遊ぶというのでは、死んでから焦熱地獄にはいる以外にない。寒いからといって信心をやめたのでは極寒地獄へ向かうだけです。しかし皆さん方はいつも妙法広布のために戦っている大聖人の子供ですから、そんなことはありません。自信に満ちみちて遊んでいらっしゃい。レジャーを楽しむだけのゆとりもないような人は功徳をうけていないことになります。(笑い)
 次に、御本尊の功徳により、私も働き、そして皆さん方の力により、日本全国に百数十か所の本部、会館を設置することができましたことをご報告申し上げます。これからもそれ以上に造る予定で働いてまいります。
 ここで第四代、第五代の会長の時代、すなわち学会の将来のことを考えて申しておきたいことがあります。それは、学会の建て物は、皆さん方の学会活動の便宜のために、また人材を育成するために使っていただく目的で建設するわけであります。しかし、もしこれらの建て物のうえに幹部がアグラをかいたり官庁式になってしまったりして、そのために不幸な人々を救済していく精神を忘れ、広宣流布への闘魂がなくなり、前進が止まるようなことになればこれは重大です。その場合には、もはや立正安国の精神を失い、妙法の革命精神を失い、即創価学会の精神は失ったとして、もう一度元に戻って、御本尊だけを抱きしめて前進していくべきであります。
 その時は、本部、会館等の建て物は全部売り払って、老人のため、未亡人のため、不幸な人のための資金として一切なげうち、それで広宣流布に新しい息吹きをもって前進していくということを、後世に伝えていきたいと思いますけれどもどうでしょうか。(拍手)この一点において、どの団体どの宗教団体とも根本的に違うのが創価学会の精神であります。これは全世界にただ一つの純粋無垢な信心の精神であり、絶対に忘れてはなりません。
 創価学会が今日の発展を遂げるまでには、陰で地道に働き、戦ってきた人がたくさんおります。十年、十五年、二十年と戦ってきながら、いまでも別に大幹部にはなっておらずに、一班長の場合もあるし、一組長の場合もあり、また引退した人もたくさんおります。このような陰の功労者に対しては、心から尊敬し守り抜いていただきたいのであります。トントン拍子に役職があがって大幹部になったという人よりも、私は、そうして陰で戦ってきた人のほうが、何百倍も何千倍も偉いと思っておりますし、尊敬しております。形式にとらわれて役職だけで人を見たりせず、陰で働く人々を、どうか守り抜いて進んでいただきたいことをお願い申し上げます。
 根本の信心の面においては、あくまで幹部が後輩を指導するのは当然のことです。ただし座談会や支部、地区の運営の方法などでは、地区部長や大幹部に対して、班長、班担当員、また組長、組担当員が、いろいろと意見を述べることも多くあるでしょう。皆さんはそうした意見を全部受けきっていける、包容力ある、公平な、力ある指導者になっていただきたいのです。
 それらの意見のなかには、広宣流布をもっとやりやすくする方法、会合を楽しく開く方法など、さまざまな良い意見が出てくるであろうし、またそれが出てこなければ民主主義の姿ではありません。どうかこれらの意見を適切にうけ、適切に指導して、全員が一体となって進んでいただきたい。学会はどこまでも異体同心ですから、その団結の精神、脈々たる信心のつながりを忘れずに行くべきです。絶対に権威主義や組織主義や幹部主義に陥ることがあってはなりません。そして私たちは、後輩の人たちが、伸びのびと信心をし成長していける道を切り開いていける、おのおのになっていきたいと思います。(拍手)
 こうして全員が一つの目標のもとに集い、元気いっぱいに会合を開いている団体は、全世界を通じて、創価学会以外は断じてありません。したがって未来の日本の国も、世界も、絶対に創価学会の潮が、怒濤の前進が、一切を幸福のウズに巻き込んで、総仕上げをしていくことは間違いありません。私どもは、その自信と確信をもって、この姿を永久に伝えていきたいと思います。暑さのために体をこわさないようにして、全員が元気いっぱいに七月の幹部会に集まりたいと思います。

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