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日蓮大聖人・池田大作

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ロサンゼルス幹部会 第二期の開拓時代に

1966.3.19 「池田大作全集」第3巻

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1  このたびは千七百人による南米の文化祭が行なわれ、その文化祭に出席してまいりました。南米の同志も元気いっぱいで、私も喜んで帰ってまいりました。その帰りに北米の幹部会を、きょう皆さんと一緒に開くことができましたことを非常に有意義に思っております。聞くところによりますと、北米本部の今月の折伏はすでに千四百世帯を突破したそうでありまして、私も大変うれしく思うと共に驚いております。この調子でいくと、いまに東京の本部のほうも、少し弱い本部は北米に指導を仰がなければならないのではないかと、総務ならびに副理事長は、心中、穏やかでないのではないかと私は思っております。(笑い)いずれにしても、皆さん方が本当によく御本尊のお使いとして、自分自身の幸福のため、アメリカのため、世界平和のために前進していることは慶賀にたえません。(拍手)
 今日まではアメリカ本部の第一期の時代であり、これからは、第二期のアメリカの開拓、前進の時代にはいったという感を深くするものであります。したがって幹部の皆さん方は、いちだんと信行学を深めて、新しい時代にふさわしい立派な名将に指導者に育っていただきたいと思います。その一つとして、あくまでも包容力豊かな、誰人もその指導をうけるならば納得し、心から安心してついてこられるような指導者でなくてはならないと思います。その次には、ロサンゼルスをはじめ各々の居住地で、すなわち、アメリカの全土にあって、立派な名士といわれ文化人といわれるだけの能力と経済的功徳とを、御本尊の力により、人間革命によって、まず確立していっていただきたいと思います。(拍手)
 次に申し上げたいことは、日蓮大聖人の仏法は一閻浮提の仏法であり、人類の生存に太陽の恵を欠かすことができないように、全世界の人々が、末法万年にいたるまで、どうしても持たなければならない大仏法だということであります。この理由によって、日蓮大聖人の仏法を基調とした世界民族主義を標榜していくのが私どもの指針であり、その根本を大聖人は異体同心と仰せであります。したがって、日本の学会員であれアメリカの会員であれ、ヨーロッパの会員であれ、東南アジアの会員であれ、それぞれ活躍する国土は異なっても、根底に同じ妙法を持つゆえに異体同心になり、世界民族主義の推進ができるのであります。すなわち、異体同心であるがゆえに、その国の国益と世界の利益との一致を実現できるのであり、そのためには、根本に妙法華経を唱えた地涌の菩薩が、その各々の国土にあって、その国の健全な発展のために、その国に寄与するように行動していくのが正しいということを忘れないでいただきたい。
 したがって、このアメリカこそ皆さん方にとっては本有常住の寂光土であります。このアメリカの地で心からアメリカを愛し、自分自身の絶対の幸福の確立のためとこの国の発展のために、それにふさわしい信心活動を、事故なく、伸びのびと、楽しくしていっていただきたいことを念願してやみません。その一つとして、会合などにおいては、どうか伸びのびとアメリカの国家を歌うことを提案したい。(拍手)
 なお、このよき幹部会にあたって、アメリカの地から新たに三名の理事を推薦したいと思います。なお、当地の二世やアメリカ人のなかから、一日も早く学会の最高機関である理事の出現することを心から待っているしだいであります。そうなったときが第二の時代であるし、世界民族主義の仏法の縮図であるし、アメリカの真実の広宣流布の仕上げにはいっていく時代であることを確信いたします。
 エチワンダの寺院については、大蔵省の認可が全部終了し、四月初旬に日本から送金してくることになっております。きょう施工者と話し合いもすみ、十二月いっぱいまでには完全にできあがることを、重ねて皆さんにご報告申し上げます。
 できるだけ早く、この現本部はワールド・トリビューンの専門事務所にして、きれいな立派な新本部が一日も早く購入できるよう、皆さんもがんばっていただきたいし、私もそういう気持ちで準備をしております。(拍手)その先駆けとして、小さいけれども、シカゴとワシントンに会館を設置することを、ニューヨーク幹部会で発表しておきました。ハワイも土地整備の手金を打ってあります。正本堂建設に対するアメリカの皆さんの真心の御供養は、全部、本山に御供養してまいりましたけれども、こちらの寺院にかかるお金は皆さん方にご心配はかけませんから安心してください。(笑い)南米のほうも、その御供養をはるかに上回る立派な本部と寺院とを購入してきました。これで創価学会の精神がおわかりでしょう。(拍手)
 幹部として新しく昇格した人もいるし、まだそのままの人もおりますが、学会はあくまでも妙法に照らされた広宣流布のための組織であり、お互いに励ましあい助け合っていくのが日蓮大聖人の教えであります。その点を十分に自覚していただきたい。他の世界では、幹部になればいろいろな点で得をするものですが、学会の場合には幹部になればなるほどより苦労も多いし、よけいに費用もかかって大変です。ただし、それだけの福運、善根を積んでいけることも絶対に間違いないと確信していただきたい。それは先輩の姿を見ればよくわかることであります。
 幹部になられて忙しいとは思いますけれども、リズムある生活をして、楽しく後輩を指導し育成していっていただきたい。共に集まった幹部の方がいつも元気にがんばっていれば、私は非常にうれしいのです。なお、どこまでも、孤立せずに大きな心で仲良く進んでいっていただきたいと思います。(拍手)飛行機でも自動車でも走るときには風が起きます。それと同じように、仏法を根本的に理解させるための道程として、多少の批判が起こるのは当然です。しかし、題目によって全部、変毒為薬し解決していくことを確信して進んでまいりましょう。

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