Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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女子部部隊旗返還授与式 幸福を満喫して

1966.1.7 「池田大作全集」第3巻

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1  「感謝がなくなると功徳がなくなってくる」と、よく戸田前会長が述べておりました。皆さん方が自分自身の入信当時と現在とを比べてみたとき、じつに大きく人間革命をし福運を積むことができたという事実を、実感としてつかみ、心から御本尊に感謝できると思います。それが実相です。功徳もなかったし福運も積むことができなかったし、人間革命もできなかったというのであれば、皆さん自身、今日までがんばってくるわけがありません。皆さん方が、今日、女子部の最高幹部になったということは、きちんと仏道修行もし、その証拠も会得してきたという証明であると確信します。
 大勢の中にはともすると、せっかく功徳をうけながら、それは、日本の経済状態がよくなったからだ、お父さんやお兄さんの給料がふえたからだ、自分がおとなになったからだ、社会が安定してきたからだ等々、いろいろと幸せになった理由を他に求める人がおります。それらも理由の一つには違いありませんが、生命は依正不二です。正報であるわが当体が福運に満ちみちていくときに、すべての環境すなわち依報が幸福条件へと確立されていくというのが仏法の原理です。それを対境だけにとらわれ、妙法を受持した自分の生命が対境を変えてきたのであり、変えていくのだという事実を忘れてしまったならば、御本尊に対する感謝の心を失ってしまう。よくなればよくなるほど、これは御本尊のお力によってこうなったのだ――という強い一念を一生涯貫き通していくならば、どんな活動も歓喜と張合いとをもって実践できるし、その信心が、また次の何十倍、何百倍、いな何千倍の福運を積む加速度になっていくのです。
 したがって、部隊長になった、あるいは部長になったという事実は、正報の偉大なる建設であり勝利の実相です。それにともなって正報にふさわしい依報、環境がつくられてこないわけはありません。そのことを確信して、一切は御本尊に対するご恩返しであると同時に全部自分自身のためであるという、すがすがしい気持ちで、歓喜に燃えて活躍していくべきです。指導、折伏にあたっても、口笛を高らかに吹き、歌でも歌うような気持ちで、幸福を満喫しての戦いであっていただきたい。
 目も明るく、すがすがしく、髪の毛もさっぱりし、服装も清楚にして、どこから見ても、近代女性であり、実直な明るく朗らかな女性でなければなりません。その実相が大事であり、後輩がそういう人の姿を見れば、百千万言の言葉を費やした以上の指導になっているのです。いくら口で立派なことをいい、いくた広宣流布を叫んでも、あの人の話はおかしい、あの人の生活はどうみてもよくない、あの人は信用できないといわれるような人であったならば、もうその人は負けです。題目をたくさんあげてさっそうと進んでいきましょう。自動車も、走っているときには右へでも左へでも自由にハンドルを切れますが、止まっている場合はどちらへ動かすにも大変です。同じように信心も、一瞬の停滞もなく前へ前へと進んでいけばどんどん功徳をうけていけます。
 世間には、ちょっと見ると幸福そうに見える人がいますが、実際はそうではないのです。末法今時において、御本尊を護持せずして真の幸福はなく、誰にも悩みはあるのです。縁に紛動されてはいけません。自分ほど幸福者はいないと確信することです。信心している人の生活としていない人の生活を比較してみると、目的地に着くのに新幹線の超特急で行く人と普通列車で行く人ほどの違いがあります。初めは「私は幸せよ」という姿をしていた人であっても、信心がなければ自転車や普通列車で行くようなもので、目的地に着くのはずっと遅くなります。皆さん方妙法護持の人は、ちょっとみるとゆっくりしているみたいであるけれども、ひとたび幸福という直線コースにはいった場合には、ジェット機に乗ったようにたちまち目的地に着いてしまいます。福運がついてきたならば目的地に着くのは早いのです。したがって皆さん方は、日蓮大聖人の指導、すなわち末法の御本仏のご聖訓だけは、一生涯、絶対に信じていくことです。
 最近になって、あちこちで、政治家や経営者が、「躍進の年」とか「不退転」「前進の年」等々の言葉を使っているのを耳にします。皆心の中では学会にすばらしい魅力を感じ、一生懸命学会の指導をマネしようとしているのです。
 このように、三大秘法の御本尊の使徒である私ども創価学会員が、事実のうえで新しい時代をつくる先駆をきっているのであり、創価学会でなければ、絶対に次の安定した新しい社会は建設できないということに、誇り高く襟度をもって、元気いっぱいに戦い、自分自身の福運を積んでいこうではありませんか。
 女子部の皆さんは寝不足をしてはいけません。自分の体については自分がいちばんよくわかるわけですから、よく調整をとって健康であったいただきたい。また世間も非常に不況の様相ですから、お金を貯金して、いつどんなことがあっても絶対に他人に迷惑をかけないよう、生活設計を立派に立てておくことも大切です。
 社会党が「五年先には政権をとる」などといっているのが新聞に出ておりましたが、とるもよし、とらざるもよし、どちらにしても学会の前進には関係ありません。信心に行き詰まりはなく、小さくいえば会員個人が、大きくいえば学会全体が、行き詰まることなく常に前進を重ねていくことができます。世間にはどこをみても行き詰まりが多い。難関を打開できる正しい信心を持たなければいつか停滞する時が来ることは明らかであり、この意味で世間に真の革新はありません。結局、絶えず価値創造していけるのは創価学会だけです。「無量義とは一法より生ず」で、価値創造は妙法によって無量に出てくるのです。すなわち、生活に約するならば、無量の功徳、幸福が、打ち出の小ヅチのごとく出てくるということであり、それを出すも出さないも自分の信心であり、宿命転換の戦いで決まります。
 皆さん方は、大御本尊を拝み題目を唱えているのですから、決して人のことをどうこういう必要はなく、全部、自分自身が御本尊と直結していけばいいのです。皆さんは絶対に退転してはいけません。信心は純粋にまじめに励み、そしてどんなことでも先輩に相談していきなさい。お父さんお母さんにいえないようなことでも、本当に信頼できる先輩に遠慮なく相談していっていただきたいと思います。

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