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日蓮大聖人・池田大作

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東京第二総合本部幹部会 栄光に満つ一年を

1965.12.16 「池田大作全集」第3巻

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1  東京第二総合本部は下町である、ダウン・タウンであるといわれておりますが、ダウン・タウンで育った代表が私です。貧乏な家に生まれ、病弱で育ち、苦心さんたんでした。それが御本尊のおかげで、創価学会の指導によって、今日の人間革命ができたのでありますから、私こそが、ダウン・タウンの皆さん方の最右翼です。それを誇りにして、前進をしてください。(拍手)
 私は皆さん方が大好きです。かわいくてたまりません。こういうと、なかには“自分のほうが年上である”と思う人がいるかもしれませんが、この気持ちを、私のせめてもの真心としてきておりますし、将来もその気持ちでまいります。(拍手)いわんや、最も不幸のドン底から立ち上がり、偉大な妙法に照らされて、苦しい境遇のなかで御本尊のお使いとして、世間の人に中傷されながら、不幸な人を救っていくために働いている同志を、代々の会長が抱きしめる思いで愛さずしてどうしましょうか。私はその決心でまいりますので、安心して信心していってください。(拍手)
 たとえ広宣流布ができなくても、王仏冥合の達成ができなくても、それは私の責任であって、皆さん方に犠牲的な気持ちをいだかせる考えは、毛頭ありません。ただ、皆さん方が幸せになり、一家和楽の家庭を築き、本当に御本尊の功徳を受けきって、これ以上の幸福はないという実証を示してくだされば、それで十分であります。(拍手)
 来年の秋、もしくは、再来年の春に衆院選挙がある予定ですが、その前に小選挙区制移行の策動が考えられます。先日、日大講堂での青年部総会で私はデモのことを申し上げました。王仏冥合は日蓮大聖人のご遺命でありますから、信心を自覚した大聖人の弟子として、その実現のあめに戦っていくのは当然のことです。したがって、小選挙区制によって王仏冥合を阻害しようとする動きに対しては、未曾有のデモ行進をやって打破する以外にないというのが理事会、青年部の部隊長会等の結論でありました。そして私も、そのような権力で悪法を通そうとするファッショ的な内閣であったら、やむにやまれず戦う以外にないし、私が先頭を切ってデモ行進をやると、青年部の総会で発表いたしました。(拍手)
 そうしましたら、老人の方々まで、デモにはせ参ずるいい出し、なかには八十二歳の人がおりました。私はうれしくも思い、また、この人たちを犠牲にしては大変だと利心配もしたり、こもごもの気持ちになりながら、きょうまできております。さきほどから申し上げましたように、私は皆さん方には誰にも心配をかけたくないし、犠牲者は出したくない。したがって私一人で実行してもかまわないという決心なのです。ですが、衆院選といっても、何百人も立つわけではありませんし、少ない人数で基礎を固めていく考えであるし、小選挙区制も必ず打破しますから、そのときは、どうか応援していただきたいと思います。(拍手)
 大聖人の大確信は、立正安国――すなわち王仏冥合という意味です――に尽きます。現在の保守・革新の激突、国民不在の政治の実体等を見ていると、たしかに十年先、二十年先の日本はどうなるかと心配になります。個人の幸福は信心によって得られますが、真実の恒久平和、真実の本源的、根本的幸福は、どうしても国家、社会が安定し、世界が平和にならなくては実現しません。その実現がなされて初めて、立正安国になります。したがって、自転と公転との関係になるのです。宿命打破し、幸福をつかんでいく個人の幸福の信心は自転であり、国家、社会の安穏と繁栄を達成して、個人の幸福により以上の大きいクサビを打ち、加速度を与えるのが、王仏冥合、立正安国方程式であり、これが公転なのです。自分だけよければいいというのは利己主義であり、ネコが陰のほうでうまいものを食べているような人生で終わってしまいます。しかも、社会が混乱すれば、やはり自分も不幸にならざるをえません。
 その意味において、公転――王仏冥合という、大きい戦いをしていくのが組織活動であり、そこに学会活動の意義があるのであります。といっても別に難しいことではありません。ただ学会につき、学会の組織のなかのおのおのの立ち場で活躍する個人の信心が確立していれば、立派に王仏冥合の原理にかない、立正安国の精神にのっとり、大聖人の方程式にのっとった実践になります。これが創価学会の行き方なのであります。その意味において、大変でしょうけれども、信心のわからない人、不幸な人の味方になって、私に代わって活動されんことを心からお願いいたします。(拍手)
 日蓮大聖人は開目抄下に「我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず」と仰せであります。大聖人の仏法即三大秘法の御本尊が、日本の柱であり、大船てあり、眼目です。またその次に「智者に我義やぶられずば用いじとなり、其の外の大難・風の前の塵なるべし」とも仰せです。大聖人のこの三大秘法の御本尊、色心不二の大生命哲学は、いかなる学説によっても永久に破ることのできないものなのです。まして、真摯な態度で学ぼうともせぬ世間の学者が、どんなに解明しようと思っても、解明できわけがありません。凡夫と仏との違いなのです。習いそこないの学者になにがわかるかと申し上げたいのであります。
 その大聖人の仏法を実践しているのが創価学会でありますから、もはや日本の将来は、創価学会によって指針を与え、創価学会によって安定させていく以外に、絶対に確立できない時代であることを、強く強く確信し、勇気ある信心をしていただきたい。(拍手)学会を批判することはやさしい。だがその批判している人々がいったい国民になにを与え、どれだけの人を救っておるのかと問いたい。皆冷酷であり、利己主義です。したがって、そのような無責任な言動に粉動されては信心ではありません。自分みずからが題目をしっかりあげて、教学も自分なりにしっかり学び、それで一生懸命に、生活に、商売に、知恵を働かせ、最善の努力をしていくべきです。そうすはれば、必ず見事に人間革命しきり、功徳の実証を立派に生活の上に示しきっていけます。どうか。来年一年、本気になって信心に励んでいただきたいと思います。
 来年は非常に不景気な年になるといわれており、なんにも明るい見通し、材料がありません。地道に生活を引き締め、家計簿もつけて、ムダ遣いしないように努め、また貯金もしていくべきです。それを含んで、皆さん方全員が栄光ある、そして福運を積みきった一年間であった、一歩成長して、なにも悔いのない一年間であったと、来年の十二月三十一日の夜の勤行のときに、御本尊にご報告できる一人一人になってください。(拍手)
 題目は百万遍ぐらいあげきり、教学のほうは全員教学部員になり、また助師は講師に、講師は助教授補に、助教授補は助教授にというふうに一歩成長してください。楽しい、着実な、それであって、堅い芯で、団結して進んでいっていただきたいと思います。よいお正月をお迎えになってください。また、班員の方々にも、よいお正月をお迎えになられるよう、伝言してくだされば幸いであると思います。

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