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知多文化会館を初訪問 朗らかに広宣の大道を

1986.6.28 「広布と人生を語る」第9巻

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2  愛知の人は、たいへんに堅実であり、勤勉で合理性があるといわれている。たしかに私も数十年間の体験から、信頼に足る堅実な方が多いと感じる。
 さらに、ある学者は愛知県人の長所を、繊細、規則正しい、現実的、温和、独創的等と分析している。短所については、消極的、柔弱、また武骨などをあげている。
 しかし、欠点とされるものも、妙法に照らされ、着実な積極性に基づけられていけば、魅力ある長所となると思う。
 この愛知の地は、天下人の道を歩んだ信長、秀吉、家康という歴史上の三大英雄を輩出した地であり、重大な意義とカを秘めた国土世間である。どうか皆さまは、すばらしいこの国土にはぐくまれつつ、陸続たる人材輩出の愛知を建設していっていただきたい。
3  現代は、一人の指導者のカによって新しい社会が築かれていくというような、英雄の時代ではない。今は民衆の時代である。どこまでも民衆の力による、民衆が主役の時代である。その意味で、どれだけ多くの民衆の力を結集していくかが大事となる。そこに、社会の王道を悠々と進みゆく、もっとも正しく、確かなる永続性の歩みがある。指導者はこの一点を絶対に忘れてはならない。
 民衆を忘れ、民衆の支持を失った運動ほど弱く、持続性のないものはない。それでは、いつしか躍動と前進の息吹をなくし、消滅していく運命とならざるをえない。
 私どもは民衆の力によって堂々たる広布の大道を築いていきたい。また築いていかねばならない。そうでなければ後輩のためにも、また子孫末代までも、幸福と安穏の道を開いていくことができないからである。
 その意味で、知多の同志の皆さま方は、題目を高らかに唱えながら、愛知広布の原動力の地であるとの使命と確信に立って、永遠に崩れない堂々たる広布の大道を、本日よりさらに一歩開いていただきたい。
4  最後に、今秋十月には、中部で第七回世界青年平和文化祭が開催される。四十八か国の世界の友が、この愛知を訪れることになっている。皆さま万には、たいへんにお世話になることと思うが、くれぐれもよろしくお願いしたい。また、本日、お目にかかれなかった愛する知多の同志の万々にも、よろしくお伝えいただきたい。
 そして次の機会には、ぜひとも半田市の半田平和会館を訪問したい。この会館は建物としては小さいようだが、広宣流布への深い歴史を刻んできた尊い会館であると思っている。
 この地域では、数年前、もっとも激しい迫害と中傷の嵐が吹き荒れた。そのなかを、半田の同志の方々は悩み苦しみながら、血を吐くような思いで乗り越えてこられた。その勇気ある信心と真心の結晶として、半田平和会館がみごとに完成したと聞いている。
 一生涯、私は、そうした方々の労苦と悔し涙を忘れることはできない。この席を借りて半田の同志の皆さんに、心から感謝と御礼を申し上げる。

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