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第2回学生大会に寄せて 大い覆る希望に生きよ

1986.1.8 「広布と人生を語る」第8巻

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1  「国際平和年」の冒頭を飾る第二回全国学生大会の晴れやかにして盛大なる開催、まことにおめでとうございます。
 世界平和構築へもっとも大切なこの五年間、仏法上の次元では広宣流布という大平和運動の前進のなかで、未来を志向し、未来に生きゆくわが学生部諸君こそ、その先頭を走り続けていっていただきたいことを、まずお願い申し上げます。
 また諸君の栄光の人生を祈るのにつけ、私は人生にあっては何よりも“希望”ほど大いなる力をもつものはないと申し上げておきたいのであります。
 ギリシャ世界と東方オリエント世界の文化融合をもたらし、現在にいたるシルクロードの豊穰なる世界を拓いたのは、いうまでもなく、アレクサンドロス大王であります。
 彼は、青春をけたペルシャ遠征に出発するにさいし、いっさいの財産を臣下のために分け与えた。そのさい、群臣の一人が「王は何を持って出発するのか」と問うたのに対し、彼は「ただ、一つの“希望”を持てるのみ」と答えたといいます。
 これぞまさに、真正の王者の言ともいえるでありましょう。
 青年が人生という遠征に向かうにあたって、もっとも大切なものは、財産でも地位でもない。わが胸中に炎のごとく燃えたぎる“希望”の一念なのであります。
 打算なき、大いなる希望に生きる人には、困難を困難とせぬ勇気が涌き、パッションが生まれ、現実を見ぬく英知が光を放ち始めるからであります。時とともに輝きを増す、生涯不滅の希望をもてる人こそ、最高の信念の人であり、また人生の勝利者となるでありましょう。
 広宣流布という平和のシルクロードへの長征も、私は自覚せる人間王者の生涯を賭けた挑戦によるものと申し上げておきたい。もはや私がお願いするものでもなければ、だれにいわれてするものでもない。どうか賢明なる諸君は、幾多の険難の道を乗り越え、私とともに、私の希望を希望とし、世界の民衆の希望をわが希望として、壮大なる青春の遠征に出発していっていただきたいのであります。
 そのためにも、まず「自己への挑戦を開始せよ」「自己との闘争を開始せよ」と申し上げ、私のメッセージといたします。
 諸君の偉大なる成長と活躍を祈りつつ。

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