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日蓮大聖人・池田大作

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信念と鍛えの道を走ろう 「高校新報」

1986.1.1 「広布と人生を語る」第8巻

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1  輝かしき「人材育成の年」の開幕、ほんとうにおめでとう。本年はまさしく高等部諸君が、いちだんと成長しゆく年であります。
 私が青春時代に読んだ、ルソーの『エミール』のなかに次のような言葉があります。
 「苦しむこと、それはかれがなによりもまず学ばなければならないことであり、それを知ることこそ将来もっとも必要になることなのだ」と。
 ルソーは、人間の精神の偉大さを形成する第一歩として、苦悩を学ぶことをあげています。私の恩師戸田先生も、「青年は、安逸を求めてはいけない」といわれていました。
 私は、すべてを託すべき諸君たちに「断じて負けない鍛えの青春であれ」と申し上げたい。
 労苦なくして、生命の奥底からの喜びはない。青春の苦闘なくして、偉大なる人間性の開花はない。諸君は、いかなる苦悩をも悠然と受けとめ、自らの滋養としながら、信仰を深め、人間を鍛えぬいていただきたい。
 私が、人材を育成しゆくのは、きたるべき二十一世紀を、平和と文化の世紀にしたいからです。未来の人類、世界の命運を支えるのは、まさしく青年であります。
 諸君の現在の勉学もスポーツも友情も、そしてさまざまな失敗や成功も、すべて人間としての根を張りゆく大事な作業なのです。
 諸君たちが、人間の偉大さをありとあらゆる分野で証明していくことが、私にとって最大の喜びであり、誇りであります。その日まで、どうか自らの決めた信念の道を、走りに走りぬいていただきたいことをお願いし、お祝いの言葉とさせていただきます。

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