Nichiren・Ikeda

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日蓮大聖人・池田大作

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日本、アメリカ、カナダ合同研修会 ”信”強く”心”優しきリーダーに

1983.5.30 「広布と人生を語る」第5巻

前後
1  本日はアメリカにとって第一次・第二次世界大戦などにおける戦没者の慰霊の日であり、あわせて先祖代々の迫善を行うならわしとなっているとうかがった。NSA、カナダ、そして地元アラスカの、広布途上にいた人々の迫善を、代表幹部とともに御本尊にご祈念したい。
2  みなさん方は、“信”強く、“心”優しきリーダーであっていただきたい。日蓮正宗創価学会の未曾有の発展の要因はいくつもあるが、仏法自体に力があるゆえであることはとうぜんとして、つねにリーダーの方々が、強く清らかな信心で、どんな打算も報酬も考えないで、日蓮大聖人の御遺命たる仏勅のままに、件名に自行化他の実践に励んできた努力のたまものであり、異体同心の前進の結晶であることをわすれてはならない。
 組織が大きくなり、信心修行に慣れが生ずると、しだいに初心の清らかな信心を失い、幹部の信心の心構えも変化していく場合も多い。そして、自分の出世欲や利害の心にとらわれていくのが凡夫の常である。
 広宣流布をめざしての、信心のリーダーであるわれわれは、このワナにけっしてはまることなく、つねにみずからを戒めながらの潔き修行であっていただきたい。
3  凡夫である以上、だれにも欠点がある。しかし、今日までの発展を見るときに、それぞれの中心者を、ともあれ守り支えながら、その目的のために前進してきたという事実を忘れてはならない。ただし、中心者は、つねにみずからの使命と責任をけっして忘れることなく、人々の意見を聞きつつ、多くの人々を包容していっていただきたい。
 広宣流布のためには、組織は絶対に必要である。組織なくしては真の仏道修行の推進はなしえないであろう。しかし、だからといってけっして組織至上主義に走ってはならない。どこまでも人間主義であり、信心至上主義でなければならない。
 ともあれ、リーダーは責任が重いし、苦労も多いであろう。しかし、いっさいは大御本尊がすべて御照覧であると肚をきめていくところに、信心の神髄がある。リーダーは、リーダーとしての任務と使命に誇りをもち、その目的を遂行し組織を運営していくためには、よくメンバーの意見を聞くことが大切である。とともに、リーダーは包容力と忍耐力、強い確信をもって人々を導いていくことが必要なのである。
4  真剣さ、誠実さもなく一応信心している姿であったとしても、御書のままの実践もせずして、ただ批判してくる人の言葉など、けっして恐れる必要はない。
 しかし、リーダーは、その生活態度、社会人としての態度において、メンバーから非難されるようなことがあってはけっしてならない。つねに尊敬され信頼されるような、正しき信心即生活の姿でなければならない。もし、リーダーが信心を見失い、悪行に傾けば、その罪は大きい。心してメンバーから信頼される信強き、心優しきリーダーであっていただきたい。
 人間性豊かに、春風のごときあたたかな連帯をひたすらきずいていってほしい。
 広宣流布に向かいゆく友は、いずこの世界にあっても、つねに妙法のもとに平等であり、ともどもに尊敬しあい、助けあっていくことが大切である。どうか、明るく朗らかに、地涌の友の絆も固く前進されんことを念願してやまない。

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