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日蓮大聖人・池田大作

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第一回第二東京総会 信心の団結こそ学会の宝

1983.4.28 「広布と人生を語る」第4巻

前後
1  私どもは、つねに先手を考えねばならないし、考えてきたつもりである。今日のことも大切であるが、未来に流れゆく時代の先取りこそ、まことに大事である。仏法者として、広宣流布をしていく場合に、後手であっては、仏法を社会へ大きく開いていくことはできなくなる。
 たとえば、自分のことで恐縮であるが、かつて『政治と宗教』という本を出したことがある。それから今日にいたるまで、政治と宗教のかかわりあいが他方面で論じられてきた。とともに『科学と宗教』の本も出した。これもまた、他の宗教界にさきがけて、一つの提起をしたことは、ご存じのとおりである。いままた「仏法と宇宙」の関連について述べさせていただいているが、これまた、仏法者として、いつかは提起しなければならない課題である。宇宙の問題は、現実生活とは無関係のようにみえるが、将来のために、少々難儀であるが語らせていただきたい。
2  太陽はガス体の集合であり、その内部で起こる核反応によって光と熱を地球に与えてくれている。その恩恵で、この地球で緑の木々も美しい花々も、そして生ある万物が生きている。もし太陽が地球に近づけば、地球上も焦熱地獄となり、離れれば極寒地獄になるとされている。現在のところそうもならず、太陽はガスが凝集し球形を保ちながら、人類に多大な恩恵を与えてくめている。
 いま、私どもも、正法を永遠ならしめるために、また信心を永遠ならしめるために、だれ人が謗じようとも、団結をしていかなければ、日蓮大聖人の御遺命に違背することになり、厳につつしんでいかねばならない。
 学会の草創期にあって、当時の会員、とくに青年たちは、戸田第二代会長の「戦おうではないか、青年諸君よ」との叫びに応えて、広布のために戦い進んできた。
 いままた私は「戦おうではないか、同志諸君」ともうしあげたい気持ちである。環境がどのように変わろうとも、一貫して広宣流布のために生き、戦い、これからも進んでいく決心である。
 皆さま方は、信心強盛で、すばらしき功績の方々である。しかし、「九仭の功を一簣に虧く」ようなことはけっしてないようにお願いしたい。
3  広大な宇宙空間に存在するといわれる「ブラックホール」では、いっさいのものが、ものすごい速さで吸い込まれている。光さえも、そこから脱出することができず、吸い込まれていく。その存在は、宇宙空間における「地獄界」といってもよい。すべてを取り込んでいく状況は、あたかも強欲のエゴの心があらゆるものを自分のものとするような生命に類似している。エゴの心の終局は、みずからの破滅である。
 ゆえに、どこまでも御本尊への感謝、謙虚な信心の心を失ってはならない。世間の財宝も、地位も、名誉もけっして生命の飾りとはならない。唱題の功徳こそ永遠の生命の財となりゆくのである。どうか、どこまでも信心と広布に進みゆく輝く人生であっていただきたい。

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