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第三回SGI総会 生命と平和守る妙法の使者に

1982.9.21 「広布と人生を語る」第4巻

前後
1  親愛なる世界各国の地涌の友の指導者である皆さま方の、総本山参詣ならびに来訪に対して、心から歓迎申し上げるものである。
 今回、皆さま方の、リーダーとしてのすばらしき成長のお姿を拝見し、また、各国の正法広宣流布の歩みの、着実にして見事な伸展をうかがい、心から感動した。
 かならずや、大御本尊様も御称賛されていることと確信する。
 「千里の道も一歩より」というるこれは、いっさいの運動の発展への道理を示したものであるが、いまや日本ならびに世界の広宣流布の歩みは、一歩ではなく、千歩、二千歩まで進んでいると断言しておきたい。
 また、御書に「大海の初は一露なり」(御書一二三七ページ)とも仰せである。
 広布の広がりは、一滴から渓流となり、河川の段階を経て、すでに東京湾ぐらいには拡大されていると確信する。
 この未曾有の広布の運動を成し遂げてこられたのは、すべて皆さま方の信心の力である。これほど尊く、これほど偉大な、人間としての最高の活躍はないことを、自負していただきたいのである。
2  現在の日本の国は、広布の一つの縮図であるといってよい。わが国には、もはや不敗の、不動の広布の基盤ができあがった。
 また、皆さま方の成長の姿、そして各国の歓喜に満ちた躍動の信心の前進をみるとき、全世界の広宣流布のいちおうの基礎もできあがったといっておきたい。
 広布の活動においても、いっきょに大きく拡大されたものには、往々にして花火のごとき華やかさはあっても、永続性はないものだ。
 自分の国は、折伏がなかなか進まない、怨嫉もあれば、退転に近い友もいる、と悩んでいる国の指導者もいるかもしれない。しかし、そうしたなかでの強盛なる信心と確信に満ちた前進によって、鉄のごとき強き信心の伝統が築かれ、崩れない広布の基礎ができあがっていくのである。ゆえに、あせる必要もないし、各国が、それぞれの国情に応じて、信心根本の着実なる歩みであっていただきたいのである。
3  地球上で、もっとも大切なものは「生命」であり「平和」である。その生命と平和を維持しゆく根本の法が「妙法」である。
 どうすれば、生命と平和を守りつづけることができるか−− これは数千年来の人類の願いであった。だが、そのためのかずかずの努力も、多くが失敗し、悲惨の歴史を繰り返してきたといって過言ではない。
 その不幸の歴史を転換しゆく絶対の法が「妙法」なのである。ゆえに、人類に先駆けて「妙法」を受持したわれわれは、生命の尊厳と平和の使者であり、使命ある勇者なのである。ここに、世界に駆ける地涌の勇者の意義があるといってよい。
 野球の選手が、野球をやめれば、選手ではない。と同じく、地涌の友も、信心をやめれば、もはや地涌の使命は果たせない。地涌の勇者としての力を最大に発揮していけるのが、妙法の信心なのである。信心なきところには、もはや諸天の加護もなくも、生命の永遠の輝きもないことを知っていただきたい。
4  一方、現実論からいえば、もっとも大事なのは「人間」「生活」「社会」である。
 人間も生活も社会も、仏法からみれば、すべて一念三千法門のなかに収まっている。すなわち、われわれの生命の一念が、人間としての充実、また生活に、社会へとつながっているのである。
 その一念の根本をなすのが妙法であり、信心によって、幸せの方へ、平和のほうへとわが生命の一念を変革していくのが人間革命である。そして、その強く確固たる一念が、生活と社会を変えていくのである。
 ゆえに、仏法の原理からみるとき、自分自身に勝ち、生活に、社会に勝っていくことが大事となる。そこに、ほんとうの信心があり、仏法実践の姿があるといいたい。それが「仏法と申すは勝負をさきとし」(御書一一六五ページ)との御金言に通ずると信ずる。
5  各国には、それぞれの政治体制、法律、社会規範がある。それらを守り大切にしていくのは国民としてとうぜんである。とともに「生命」「平和」がその基調になり、それを実現していく根本の「法」がもっとも大切となるのである。
 われわれSGIの活動は、その基本思想に立ったものであり、最高の信念の道を歩んでいるとの誇りをもっていただきたい。
 あとは、勇気ある信心、粘り強い実践さえあれば、妙法の偉大なる法力により、広布と平和と幸福への道が無限に開かれていくのである。また、その誉れある地涌の同志は、妙法の功徳によって永遠につつまれていくことを確信されたい。
6  先日、各国の代表が総本山に参詣し、御法主日顕上人猊下に御目通りした。そのさい御法主上人から「皆さんは正法正義を正しく信じ、行じておられるがゆえに、各国とも立派に成長し、発展している。あとは、仲良く異体同心で信心に励んでいただきたい」との趣旨の御言葉をたまわったとうかがっている。
 どうか、御法主上人の御指南のとおり、各国とも仲良く、異体同心で前進されたい。
 明年のSGI総会、世界平和文化祭には、ますます健勝にして功徳あふれる姿でご出席されんことを、楽しみに待っている。
 私も明年は、激励のために、皆さん方の国々をまわらせていただたいと思っている。
 各国の平和、発展、そして安穏を心からお祈りするとともに、皆さま方のご健康を衷心より祈り、本日のあいさつとさせていだたく。

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