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日蓮大聖人・池田大作

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第二祖日興上人第六百五十回遠忌大法会祝… 御開山の厳格・清浄を大精神で

1982.3.8 「広布と人生を語る」第3巻

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1  謹しんで、一言、お祝いのごあいさつをさせていただきます。本日は、第二祖日興上人の御生誕の佳き日にあたり、御法主日顕上人猊下のお招きをいただき、ここ大書院におきまして、正宗の御僧侶方ならびに外護申し上げる信徒代表が、猊下を中心に懇談の黄金の思い出をつくらせていただきましたことに対しまして、まず私は一同を代表しまして厚く猊下に御礼申し上げるしだいであります。
2  法水瀉瓶唯授受一人であられる御法主日顕上人猊下の大導師によりまして、御開山日興上人の第六百五十回遠忌の儀式の奉修を、本日ここに厳粛かつ盛大に、とどこおりなく終了することができまして、信徒一同を代表しまして、心からお祝いを申し上げるものでございます。
 立宗七百三十年のまことに意義深き本年は、ひきつづき十二月には、一閻浮提の御座主であられる第三祖日目上人の、第六百五十回遠忌が奉修されることになっております。末法万年尽未来際への闇を照らしゆく大白法は、いよいよ太陽が煌々と昇りゆくがごとく、未聞の興隆の時が到来していることを強く感ずる一人であります。これひとえに御法主上人猊下の御威徳のたまものであり、いよいよ私どもは総本山を外護したてまつり、もって御開山日興上人に御報恩申し上げる決意でございます。
3  ちなみに、日興上人の御生涯は、御年七歳で御出家あそばされて以来、御寿八十八歳にいたるまで、わが日蓮正宗の永遠にわたる基盤をおつくりくださったのであります。日蓮大聖人に常随給仕せられること幾十星霜、ここに師弟一体の御境地から、御本仏日蓮大聖人の前代未聞耳目驚動の大仏法を厳として伝持確立なされたのであります。
 重須談所・第二代学頭職の三位日順師が「五師は天台沙門と注進し日興独り先聖の遺弟と挙ぐ……五一の相違を注せよ」(富士宗学要集第二巻)としるされた一文には、とりわけ日興上人の身延離山における重大にして深き御決断がうかがえるのであります。すなわち、日興上人は、未来永遠にわたるゆるぎなき正法正義の完璧を期するために、五老僧の誤りを指摘・峻別されたのであります。
 かくのごとく、日興上人は、宗祖日蓮大聖人の正法正義に対して、寸分の穢れも寸分の誤も許されず、謗法呵責の厳愛をおもちなされておられました。この日興上人がおられましたがゆえに、富士の清流は七百年の苦難の歴史にもいささかも穢されることなく、総本山御歴代の御法主上人により一器から一器へと法水瀉瓶されてきたのでございます。
 このことを思うにつけても、二十六箇条の遺誡置文にとどめられた「万年救護の為に二十六箇条を置く後代の学侶敢て疑惑を生ずる事勿れ、此の内一箇条に於ても犯す者は日興が末流に有る可からず」との御精神を、私どもはいまこそ深く強く心肝に染めていくべきであることを、いちだんと深く感ずるものでございます。
4  昨今、こともあろうに、唯授一人の血脈付法を否定せんとする一部の輩の策謀がみられることは、御開山上人の厳格・清浄な正法護持の御精神に照らして、断じてあるまじき所業であります。われらは、これらの法魔をうちくだき、御法主上人猊下の訓論に仰せのごとく「興目両上人ノ護持弘法ノ精神ヲ以テ々宗風ヲ振起シ 以テ一層広布ヘノ前進ニ対スル揺ギナイ基礎ヲ築カネバナリマセン」との御指南を体しまして、一致団結し、広宣流布の聖業にかぎりなく邁進することを、ここに強くお誓い申し上げるものでございます。
 私どもは、御仏智ともいうべき今日の正法興隆の時に生まれあわせた福徳に喜び勇んで、第三祖日目上人の第六百五十回遠忌の大法会を今回にもまして、盛大に奉修されますよう信心のまことをつくし、もって仏祖三宝尊の御鴻恩に万分の一なりとも報いたてまつることを決意しまして、一言、本日のあいさつにかえさせていだきます。

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