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日蓮大聖人・池田大作

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日米友好交歓会 信行学の錬磨に組織は必要

1981.8.25 「広布と人生を語る」第2巻

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1  今日までアメリカならびにハワイのNSAの友は、延べ何万人にもおよぶ方々が、総本山参詣をはじめ日本における研修に参加された。これら尊きメンバーに応えて、これからはさらに日本の友も各国への親善交流におもむき、手に手を取り合って正法流布のために精進していくよう努力したい。
 よき、そして思い出深き歴史をつくるために、私どもは信心している。
 とくに広宣流布という大道を歩みゆくとき、もっともよき、もつとも深い思い出が、この生命に刻まれていくことを銘記されたい。
2  日蓮大聖人の根本の教えは、大御本尊を信奉しての信行学の錬磨にある。この信行学の軌道を、おたがいに切磋磨して歩みゆくためには組織がどうしても必要である。わがままな仏道修行はありえない。一人だけの信心では、どうしてもわがままになって、深い信行学からはずれてしまうものだ。
 組織にのっとって信仰活動している人は、それなりにたいへんな場合はあるが、深い信行学への軌道を過ちなく進んでいけるものだ。ゆえにみずからの境涯を高め、開いていける大切な組織となっていることを忘れてはならない。また、大聖人の御遺命であり、われらの指標である広宣流布の前進に、みずからの信行学の力をぞんぶんに発揮するためにも、組織が必要なのである。
 日蓮大聖人の仏法は、南無妙法蓮華経という大法が根本である。「法」は南無妙法蓮華経、「人」は日蓮大聖人で、人法一箇の御本尊と申し上げる。ゆえに、この御本尊根本の信心、またこの大法たる南無妙法蓮華経が、あくまでも大事のなかの大事なのである。
 あくまでも「法」である南無妙法蓮華経を信受し随順するところに、まことの信心の姿勢がある。自己中心の見栄とか利害による行動は、まことの信心の姿勢ではない。
3  御書に「心の師とは・なるとも心を師とせざれ」と説かれている。「心の師」は、あくまで南無妙法蓮華経である。個人の主体性、個人の尊重は、別次元のこととしてとうぜんのことであるが、みずからの心を師にして、妙法を従としていくことは、おおいなるまちがいである。この心の師である妙法を信じ、唱え、弘めていく心が一致していくところを。異体同心というのである。
 したがって「法」根本、信心第一で、異体同心していくことが、正しくして理想的なのである。それに反した場合には、もはや、まことの信心とはいえないのである。
4  広布を推進する組織のうえに立った幹部の人は、それなりに苦労が多いものだ。布教を考え、大勢のメンバーの幸せを祈り、ありとあらゆる生活問題等に取り組んでいる姿を、私はよく知っているつもりである。
 アメリカにあっては、ウィリアムス理事長、ハワイにあってはヒラマ・パシフィック方面長が、その立場にある。いわばアメリカ広布の先頭に立っている。さらにこれらの中心者を支えながら、すべての一歩発展向上のために、団結して進んでいただきたい。
 要するにわれわれの一つの責務は、信仰者として社会に貢献していく、事実の姿を示していくことである。ゆえに社会的にも、人間的にも、生活面、家庭面においても、力ある証明者となっていくことである。また、この力の証明が、仏法広布への偉大な推進につながることを忘れないでいただきたい。

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