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日蓮大聖人・池田大作

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NSA代表懇談会 正道の信心には組織が必要

1980.10.19 「広布と人生を語る」第1巻

前後
1  私は入信以来三十三年になる。その間、山あり谷あり嵐あり、怒濤のときもあった。しかし広宣流布ひとすじに歩んできたつもりである。要するに大切なことは、忍耐と確信と希望と持続である。
 御本尊は絶対であられる。病弱で短命であるといわれてきた私が、このように厳しい連続行動の日々であったが、休むことなく護法のために御奉公することができた。御本仏日蓮大聖人の御苦難を思えば、私どもの苦労はまことに小さい。しかし護法のためにつくせば、われわれを厳然と御本尊は守ってくださるとの強い確信でいくべきである。
 私どもの世界も大きくなるとかならずエゴから組織を利用し、破壊しようとする人が出てくるものである。しかし総本山を中心に、また御法主上人猊下の御許に、広宣流布のための組織は絶対に守らなくてはならない。
2  仏法は、仏と魔との戦いであるといってよい。内なる生命の一念も正しい御本尊に縁すれば法性となり、悪友、悪縁にたぶらかされれば無明の生命と変わり、信心を破壊し、人をも不幸におとしいれてしまうものである。
 われわれの世界は信心の世界である。だから正しい信心であるか、えせ信心であるかが問題になる。ともかく元品の無明を断ち切る利剣は信心しかない。信なき悪友にけっして自身の衝動の信心をふみにじられてはならない。そのためにも一つの次元として組織が必要になってくるのである。
3  妙法という法のもとにある組織とはいえ、凡夫である人間の集まりであるから、善の面と悪の面とがあるかもしれない。しかし、信行学を追求し、深め、拡大していくためには、どうしてもたがいに励ましあう組織が必要になってくる。とくに建設期においてはそうである。現に組織がなかったなら、いまのわれわれの信心はなかったかもしれない。
 組織があったがゆえ、総本山を知り、信心を知り、教学を学び、折伏も実践した。それは、組織の偉大な善の面といってよい。その半面、組織悪の面は、皆で話しあい、是正し、進歩させていく方途をつねに考え、努力すべきである。けっして、悪の面のみをみて組織否定を即断すべきものではない。
 いずこの国でも、いくら指導しても、残念なことではあるが、退転する人はいる。いろいろな人がいると思うが、どうか粘り強い話しあいをお願いしたい。また時を待って見守ることも忘れてはならない。
 ともかく御本尊は宇宙それ自体であられる。したがって、われわれはどうあがいても御本尊の外には出られないのである。退転した人もまた、かならず御本尊のもとに帰ってくることを祈りたいものである。(マリブ・トレーニング・センター)

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