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日蓮大聖人・池田大作

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第40回本部総会  

1979.5.3 「広布と人生を語る」第1巻

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1  五月晴れの、いやまして晴れやかな記念本部総会におきまして、一言、ご挨拶をさせていただきます。
 私は、十九歳で信仰いたしました。以来、今日まで約三十年間、病弱であった私が、入院ひとつせず、広宣流布のために戦ってくることができました。これこそ、日蓮正宗の御本尊のご威光が、いかに絶対であるかを、証明する一つであると実感しておるものであります。
 さて、本日は、この席をおかりして明確にしておきたいことがございます。
 それは、本宗における厳粛なる法水瀉瓶唯授一人の血脈は、法灯連綿と、代々の御法主上人に受け継がれて、今日にいたっております。
 あくまでも、御本仏は、日蓮大聖人様であらせられ、唯我与我の御法主上人のご内証を、大聖人と拝すべきなのであります。私がごとき者を、かりそめにも本仏などということはもちろん、思ったりすることも謗法なのであります。つねづね申しておりますように私たちは、あくまでも平凡な人間として生きぬいていくのであります。
 次に、松野殿御返事には「在家の御身は但余念なく南無妙法蓮華経と御唱えありて僧をも供養し給うが肝心にて候なり、それも経文の如くならば随力演説も有るべきか」と説かれておられます。
 ここで「僧」とは、僧形であられた御本仏日蓮大聖人であらせられ、私ども在家の身は、御本尊に南無したてまつり、御僧侶をとおして、日蓮大聖人に御供養申し上げることが肝心なのであります。
 また、たびたび申し上げてまいりました点でありますけれども、僧俗和合でなければ、広宣流布というものは絶対にできないということであります。これは、創価学会の大原則であり、愛宗護法の精神は、すなわち学会精神の第一義であると銘記されたいのであります。
 ゆえに、現御法主上人猊下の御時代に、猊下の大慈悲によって、また私どもの努力によって御宗門と学会とが、理想的な万年への僧俗和合への道ができますれば、最高最大の喜びなのであります。
 そのうえに立って、創価学会は、正法を弘通し、立正安国への道をさらに切り開いていかねばなりません。そしてまた正法を基調として、広宣流布の一次元として、社会、世界へ、教育、文化、平和に貢献することは、必然であると思うのであります。
 承るところによりますれば、正宗の信徒として、文化、平和、社会に貢献していくことに対し、猊下もたいへんに喜んでくださっているとうかがっております。
 ともあれ、昭和三十五年五月三日、私が、第三代会長に就任したときに、御法主日逹上人猊下より「詮ずるところは天もすて給え諸難にもあえ身命を期とせん」との開目抄の一節のお言葉を頂戴いたしました。
 このお言葉は、生涯にわたって、永遠にわたって私ならびに、私どもの信心の確固たる決意として持続していかなければならないと思いますが、皆さん、いかがでしょうか。(大拍手) 
 戸田城聖先生逝いて二十一年。ここに創価学会創立四十九年。学会第一期の目標である「七つの鐘」を打ち鳴らしたことによって、ひとまず私は、牧口常三郎先生、戸田城聖先生の遺言は、皆さま方の絶大なるお力を得て、私の代としては、ことごとく遂行したことを確信いたします。一昨日も、牧口門下生の代表ならびに戸田先生のご遺族をお招きして懇談いたしました。
 そして、その旨を申し上げましたときに、こぞって「まことにそのとおりであります」と喜んでくださいました。
 そして、ここに、学会は、総務会の満場一致の議決で、会長、理事長が衆望を集めて選出されたことは、たいへんうれしいことであります。私のいるあいだに、健康のあいだに、皆さまも私もともどもに最大に信頼する第四代会長の誕生をみて、心からほっとしております。
 北条会長の信心、責任感の強さ、誠実さは、万人の認めるところにあります。また、森田理事長も、初代牧口、二代戸田会長以来、薫陶を受けてこられた学会の重鎮の立派な指導者の一人であります。とともに、創価学会の規則も、会則も整備され、かつ、小泉先生をはじめ、多くの学会の先輩が、それぞれ推進していく体制となったことは、まことに慶賀にたえません。かならずや、御法主上人猊下のご期待にそいたてまつることを信じてやみません。
 ともかく、会員同志の皆さま方におかれては、一つの安定的、恒久的、金剛不壞なる、日蓮正宗創価学会という世界を、異体を同心として、さらに、継続、発展せしめていただきたいことを、衷心よりお願い申し上げます。私は生涯、皆さま方を心から見守ってまいります。ともかく、私は、仏法者であり、信者であります。
 そこで、私は、執行部にもお願いいたしまして、できうれば、草創以来の長き幾星霜、ともどもに戦ってこられた方々、とくに広宣流布の途上亡くなった方、功労者、病床に伏している方のお宅等にうかがってその労に報い、激励をさせていただく所存であります。
 最後に、御法主日逹上人猊下のますますのご健勝と、御宗門のご発展をお祈り申し上げるとともに、親愛なるわが同志の、桜花爛漫の功徳と笑顔の民衆凱歌を祈りに祈って、私の本日の挨拶とさせていただきます。

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