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第1回関東支部長会 ”初代”の歴史を見事に飾れ

1978.11.23 「広布第二章の指針」第14巻

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1  幹部は、指導力の向上がもっとも大切である。その意味から、口やかましくいう場合があるが、ご了承願いたい。きょうは細かいことではあるが、大切なことと思うがゆえに、何点か申し述べたい。
 人生というものは、むなしい人生であったか、充実の人生であったかという内容で決まる。広布の推進に生きる世界は、まことに多忙であるが、充実感に満ちている。円教の実践なるがゆえに無上道の人生となり、最高の充実の仏道修行となるのである。ともどもにこれからも、永遠の生命の上に立って今世の一生成仏への前進をお願いしたい。
 皆さん方は、広布第二章の初代の支部長、婦人部長であられる。かつて学会草創期の初代の支部長、婦人部長も、今もってその功績は幾百万の人々の語り草である。と同じように、皆さん方も初代の支部長、婦人部長として、見事なる歴史を築いていただきたい。
2  各支部で、御書の一行でも二行でも読みあって研鑑していただきたい。信心が向上していくには、かならず教学が必要である。信心をより永続せしむるための推進は、教学であるからだ。とくに若き後継の青年たちには、思いきり教学に挑戦するよう、幹部の皆さんより指導、激励を願いたい。
3  私もかつては、青年部の班長をつとめ、また支部長代理も経験した。したがって皆さんの苦労は、よく理解できる。基礎から積み上げた信心、人生というものは強い。今、皆さんは仏法指導者として、その信心の基礎、人生の基礎を訓育している立場である。それじたいが、自身の偉大なる仏道修行であると勇んで活躍願いたい。
4  支部長、副支部長は、とくに婦人部の幹部に対しては、その家庭の問題についても、最大の配慮と思いやりを尽くしていただきたい。みんな同じ人間であり、同じように家庭をもっている。いささかたりとも、組織の権威をもって人に接してはならない。そこにはじめて、真実の仏法の同志愛の輪が深くあたたかく広がっていくのである。
5  支部長はあくまでも、支部の協議会を中心としていくべきである。これが仏法民主主義であるからだ。自身の気に入った人だけの報告、連絡をうけて左右されることは禁物である。また、支部の協議会は、全支部員が心から安心し、伸びのびと信仰ができるようにしていくことを眼目としなければならない。
6  幹部は、会員が組織の上、その他でけっして負担にならぬよう、よく注意をしてくことが大切である。その点、本部としてもあらゆる角度から、注意、点検をしていくつもりである。たとえば、後輩の車にのせてもらうようなとき、それが”あたりまえ”思ってはならない。やむをえずのせてもらう場合には、最大の礼をふむべきである。すべて自分自身に対して厳しい姿勢を貫くことじたいが、真実の仏道修行ととらえなければならない。
7  人にはだれにも大なり小なりのプライバシーというものがある。そのプライバシーを最大に尊重することも、当然知っておかなければならない指導者の条件である。「わざわいは口より出でて身をやぶる」との御聖訓もある。みずからの不注意から人を苦しめることのないよう、どうか、くれぐれも聡明なる判断をしていっていただきたい。
8  支部員に対して、強制的、威圧的な言動は厳に慎まなければならない。第一にも、第二にも、支部員が安心して、伸びのびと信心、人生を歩んでいけるように守ってあげなければならない。
 なお、大勢のなかには、ときに信心利用、組織利用の人がいる。幹部は鋭くそれらを見破り、よく注意を願いたい。まことの信者とし、会員としての道を歩まず、信心なき人、大勢の同志や社会に迷惑をかけるような人については、支部の協議会で検討し、ときには支部員としての資格を否認する場合もあってもやむをえないだろう。
9  会合終了の”8・30”は厳守願いたい。とくに年配者は、はやく帰宅し、疲れを残さないよう十分に休息をとっていただきたい。
 連絡、報告の電話は簡単に。時問は価値的に使っていかねばならない。
 幹部は、夜遅くまで会員の家にいることは絶対にしてはならない。けじめをつけることが大切である。それぞれの家庭の憩いの時間もあることだ。幹部として信用をなくすようなことは、けっしてあってはならない。なお、特別でないかぎり、会員の家にとまるようなことは絶対にしてはならない。
10  明年度は、本部としても、とくに大B長、大B担当員に焦点をあて、育成していくことになっている。しかし、大B長、大B担の成長にとって、要になるのは、あくまでも支部長、婦人部長の方々であることを深く自覚してほしい。
 これまでもしばしば強調されてきたように、一段飛びのリズムが学会の伝統である。一段飛びの方が、相手の立場がよく見えるし、その人の信心、成長を新しい角度から推進できるからである。その意味から、支部長、婦人部長の皆さんは、とくにB長、B担当員の育成に全力をそそいでいただきたい。
 本部としても、皆さんを応援し、力を合わせて、皆さんの立派な後継者を大河の流れのごとくつくり育てていきたいと思う。ともあれ、立派な信仰者、立派な人材、立派な後継者を各支部で幾人育成したかが、一切の勝敗を決めることになるだろう。
11  支部長としてやりづらいことがあったら、なんでも本部長と相談していただきたい。また、納得のできない指導をする幹部がいたら、理事長、副会長に相談していただきたい。
 重ねて申し上げるが、支部協議会を大切にし、皆の意見を尊重していくよう願いたい。自分一人の考えだけでは、長続きはしないものだ。
 指導部の方々、壮年長、また青年部等のすべての意見を一致させながら前進することが、安定した力強い推進になるからである。その協議が行き詰まった場合には、ともどもに勤行、唱題をすることもよいだろう。御書を拝して、信心の原点に立ち返ることも必要だろう。
 最後に、また、毎月お目にかかれることを楽しみにしている。支部員をくれぐれもよろしくお願いしたい。心から皆さんに感謝申し上げ、本日の指導とさせていただく。

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