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第3回「創価文化の日」記念式典 勇気ある信心こそ文化の源泉

1978.11.3 「広布第二章の指針」第14巻

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1  中国の言葉に「機を知れば心自ら閑たり」とある。これは、いちばん大事なことを知っているならば、複雑な事件に遭遇してもつねに心はのどかであるとの意味である。
 天台大師の釈のなかには「百千枝葉同じく一根に趣くが如し」との有名な言葉がある。
 大事なものは”一根”である。大空に広がる大樹の百千枝葉も1本の根より生ずるのである。根っこが枯れたならば、その百千枝葉もいつかは消滅していく。
 われわれにとってもっとも大事な”1根”とは「御本尊」であり「信心」である。
 この人生の根本に生きる明確な目的と勇気ある信心さえあるならば、おのずから心のどかな境涯となっていくのである。
 百千枝葉は冬になれば枯れるが、根が健在であるかぎり、ふたたび時とともに繁茂する。と同じように、皆さん方も、信心だけは不退に持続しぬいてほしい。そして御本尊の仏力、法力が、いかに偉大なものであるかを実証することこそ、人生の究極の目的であることを深く銘記していただきたい。
2  文化本部の皆さん方は、いうなれば広宣流布の”顔”である。豊かな知性と教養をもって、すべての活動に新鮮な息吹を与え、広布の道に文化的な色彩をつけていく存在である。それゆえに影響力も大きいわけである。時代に先駆するその使命と誇りを忘れずに、すべてに勇気をもって一歩前進の活躍を願いたい。
3  全員が”勇気ある人”にと重ねて申し上げておきたい。勇気がなければ偉大な作業はできない。芸術、学術の分野といっても、皆さん方の勇気ある実践によってのみ、それらの昇華がもたらされるのである。
 さらに大事なことは、勇気といってもたんねるからいばりであってはねらない。時間的には永遠性をはらみ、空間的には宇宙大の妙法という根本法則にのっとった、一切の活動の源泉となる勇気をもつことだ。
 したがって、真の勇気ある信心とは、自分自身の生命次元からの変革から出発し、その絶えざる実践が一切の文化創造の源泉となっていくのである。この確たる文化の結晶を、毎年の「創価文化の日」に集いあって確認し、楽しく晴れやかな一日としていくよう提案しておきたい。
 創価文化の走者たる皆さん方の”顔”が、信心のきらめきとともに、広布の風波をうけた重厚味にあふれ、さらには社会の各分野に文化の光彩を放っていく存在となるならば、広布の伸展も完壁であることは問違いない。
 どうか、後輩の育成を見守りながら、あくまでも健康第一で、今世の使命を立派に達成していかれるよう心よりお祈り申し上げて、本日のお祝いのあいさつとしたい。

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