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歓迎宴でのあいさつ 上海市革命委員会主催

1978.9.11 「広布第二章の指針」第14巻

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1  尊敬する趙行志先生、尊敬する孫平化先生、尊敬する蘇歩青先生、ならびにご列席の諸先生。本日はこのようなあたたかい歓迎の宴を、私どものためにもつていただき衷心よりお礼申し上げます。とくに、ご多繁のところ北京よりおいでいただいた孫平化先生に謹んで一同を代表し感謝申し上げます。
 私たち創価学会第四次訪中団は「日中平和友好条約」の締結という大きな歴史の節に貴国を訪問することができました。
 前回の訪問は一九七五年四月。それから今日までの間に中国では毛沢東主席、周恩来総理が逝去され、今は華国鋒主席のもとで、たくましい新建設が始まっています。
 このとき、とりわけ日本とつながりの深い、横浜、大阪の友好都市として親しい交流が行われている上海市を訪問できましたことは、私たちの最高の喜びであります。
 日中間の新しい歴史の出発にあたって、私たちは上海と日本の人民と人民との友誼がいっそう強まっていくよう強く念願するとともに、今回の訪中こそ新段階における日中友好の”金の橋”を永遠に崩れないものとするための、本格的第一歩としていきたいと思うものであります。
 また、本日は、中国の建設に偉大な足跡を残された孫中山先生の故居にご案内をいただき、さらには近代的な設備を誇る上海体育館を参観させていただきました。孫中山先生の偉大なお人柄を偲ぶとともに、中国のめざましい建設の一端を拝見させていただき、心から感謝いたします。
 私は三年半ぶりに上海を訪問いたしましたが、街を往来する人民の姿は、いちだんと自信を深め、希望に燃えているようすに「四つの現代化」をめざして進む貴国の順調な発展ぶりをうかがうことができました。
 今回の訪中団には、日蓮正宗宗会議長の野村学道尊師を顧問に、日蓮正宗重役椎名法英尊師、埼玉布教区副支院長尾林広徳尊師が宗門より初めて訪中されております。
 一昨年六月、上海から「中国上海京劇団」が来日されました。日本での公演最終日には創価大学に来られました。この日は大学のグラウンドに青年五万人が集い歓迎大集会をもち、熱烈歓迎しました。私も「日中平和友好条約」の早期締結を提唱。青年たちの平和へのエネルギーと友好の誓いを固く結びあったのでした。
 この大学には貴国の未来を担う留学生も学んでいます。また周総理を偲ぶ「周桜」も記念植樹されております。周総理がご健在であれば、どれほどかこの調印を喜ばれたことでありましよう。
 その条約も調印されました。しかし、私たちの目的はまだ達成されたわけではありません。日本の言葉に「画餅に帰する」というのがありますが、これまでの諸先生方のご苦労を偲び、血肉を通わせなければ、条約は一枚の紙と同じことになります。
 私たちは、日中の友好こそがアジアの平和、そして世界平和の大きなカギになることを知っています。新しい時代の新しい出発を、私どもは誠心誠意尽くしてまいる所存でございます。世々代々の日中友好のために、ここに乾杯させていただきます。

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