日蓮大聖人御書|池田大作著書|御書検索|スピーチ検索

1 　出発のあいさつ
　本日は、ご多忙のなか早朝よりお見送りいただき、衷心よりお礼申し上げます。まことにありがとうございました。
　私たち創価学会訪中団は、今回で四度目の訪中になりますが「日中平和友好条約」の締結という日中間の、さらには世界的な歴史の新しい段階を迎えて、いよいよこれから始まる両国の強固な友好関係の基盤を築くために、中国を訪問してまいる所存でございます。
　今回は、日蓮正宗宗会議長の野村学道尊師を顧問に、日蓮正宗重役の椎名法英尊師、埼玉布教区副支院長の尾林広徳尊師が宗門を代表して初めて訪中されます。まことに意義の深きこととぞんじます。
　前回の第三回の訪問は一九七五年四月、それから今日までの間に中国では、毛沢東主席、周恩来総理が逝去され、いまや華国鋒主席を中心にした新しい建設が始まりました。今回の訪中を通して、二十一世紀の未来に、目標を掲げて進む中国の現状を見てまいりたいと思います。
　さらに中国の皆さま、北京大学等々の関係者の方々と率直に意見を交換し、教育、文化交流の推進を図っていきたいとも考えております。また、できることなら、毛沢東主席、周恩来総理に対し敬度なる弔意を捧げ、また今回初訪問する南京の地で、日中戦争の戦没者に、心より冥福を祈ってまいりたいと願っているしだいであります。
　ともかく日中の平和友好は、両国の民衆の願望であり、歴史の必然の流れであり、さらにはアジアの平和、安定にも大きく寄与することはいうまでもありません。
　そのために今回の訪中が、いささかなりとも役立つものとなるように念じつつ行ってまいります。本日はたいへんありがとうございました。