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日蓮大聖人・池田大作

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全国総務・県長会議 末法万年の基盤を堅固に

1978.6.27 「広布第二章の指針」第13巻

前後
1  さきに師範会議で、教義についての討議、発表がなされました。また、全国総務・県長会議では、僧俗一致を原点として広宣流布のためへの具体的な諸事項が検討、決議されました。 
 これらの機関で確認、決議された事項については、私もまったく同じ気持ちであります。私の真情については、すでに昨年末、定善寺において述べたとおりであり、いささかも変わっておりません。広布万年の盤石な僧俗一致の基盤を、いまこそ深く確立しなければなりません。ゆえに、幹部の皆さん方がこれらの内容をよく理解し、その真意を会員に正しく伝えて納得していただくよう、ご努力をお願いしたいと思うのであります。
 ともかく私たちは、末法の御本仏日蓮大聖人の正統としての日蓮正宗を外護し、広宣流布しゆく地涌の眷属の使命のうえから、新たに現当二世で進んでいきたいと思うのであります。あいがたき宗祖第七百遠忌を目前にして、私は御法主日達上人猊下の御指南を仰ぎ、ひたすら理想的な僧俗和合を築き、広宣流布、令法久住ためにいちだんと尽力していきたい。それが法華講総講頭としての私の責任でもある、と改めて決意しております。
2  思えば日蓮正宗創価学会は、いまや日本はもとより、世界的な大教団にまで発展することができました。まことに感無量であります。
 創価学会の戦後の歴史をたどってみても、戸田前会長以来、文字どおり四面楚歌のなかを不惜身命の実践の連続でありました。この三十年間を振り返ってみますと、よくここまでやってこられたと思う。常識を超えた激烈な戦いでありました。それもひとえに、いまこそ広官流布をなすべき時であると自覚して、御本仏日蓮大聖人の御遺命を確信したればこそであります。
 そのさい、日蓮大聖人の仏法の、世界宗教としての展望を切り開くためには、広く社会に展開していくことが必然の要請でありました。この五濁の現実社会のなかで、戦いぬくことによって、広宣流布が成就達成できるかいなかという真剣勝負であったのであります。時には三歩前進、一歩後退しながら進まねばならない事情のあったことも事実であります。
 ともかく「命限り有り惜む可からず遂に願う可きは仏国也」との御聖訓のままに懸命に戦いぬいてきた結果、今日の発展がなされたと確信したいのであります。
3  しかし、これからは安定の、大河の時代であります。安定、向上の時代でもっとも大切なことは、信心向上の持続ということであります。すなわち、末法万年の広布のために、量より質を深め、さらに次への発展を準備しなければならない。そのためには、いかなる烈風があったとしても、微動だにせぬ信心を強く確立していくことが大切であります。
 とともに、正しき伝統をふまえることであります。創価学会は、戦後、戸田前会長による再建以来、三十数年の輝かしい建設の歩みを綴ってきたが、その淵源と背景には、七百年間にわたる日蓮大聖人の仏法の正統の流れがあることを、けっして忘れてはならない。これすなわち源遠長流の原理であります。
 この七百年の月日はたいへんなものであり、歴史の重みがそこにある。御歴代の御法主が、法灯連綿と大正法を伝持くだされたことに対して、私どもは、ただただ感謝中し上げるものであります。
 私はかつて、正宗寺院は根源的な平和と連帯の原点であり、大聖人の大白法と大精神とを、現実の大地の上にしっかりと築き上げた法の城であると申し上げました。
 五濁の社会での戦いは、宗門守護の私たちの立場であり、そのためには、本宗の教義を厳持し、厳粛な伝統のなかにあって不動の信心を貫き、即身成仏、広宣流布のために、勇敢に励んでいかなくてはならない。その根本の聖地が、戒壇の大御本尊まします総本山大石寺であることは当然の理であります。
 どうか、皆さんも地元に帰られて、学会はこの路線でいくことを御尊師の方々にも申し上げていただきたい。御尊師の方々も、この私どもの気持ちが通ずれば、安心してくださり、会員を慈しみ、守ってくださることと信じております。
 御書にいわく「異体同心なれば万事を成し同体異心なれば諸事叶う事なし」と。
 私たちはこの御金言のままに、妙法流布に向かって大同団結をしなければならない。また寺檀和合においても、信心の大道を心をあわせて進んでいきたいと、心から願うものです。

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