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函館広布25周年記念勤行会 自他ともに随喜の信心を

1978.6.21 「広布第二章の指針」第13巻

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1  地道な信心実践を
 いままで何度か話してきたことも含めて、これからの時代を担う幹部の基本姿勢について確認しておきたい。
 まず、広宣流布に向かっていく指導者として、心がけるべき第一点は、地道でなければならないということである。あの五稜郭の見事な樹木も、豊かな大地の上に繁茂している。その大地に動きはない。と同じように、われわれの地道な信心、地道な行動の盤石な大地の上に、福運の樹木は無量に繁茂し、人生の幸福の総仕上げがなされていくことを忘れてはならない。
 華々しい派手な行動をとることは、もはや時代遅れといってよい。われわれは勇ましそうな姿をする必要もなければ、立派そうな格好をする必要もない。そういう時代は去ったのである。
 地道といえば、朝晩の勤行ほど地道な修行はないだろう。個人指導もまた、地道のなかの地道な人材育成作業である。また大Bを中心とした座談会等の諸会合も地道な運営であり、われわれは、この広宣流布のための地道な実践を繰り返していけばよいのである。
2  皆さん方の努力により、広宣流布の大地も盤石にできあがったといってよい。したがってあとは、その大地の上に咲くべきあらゆる草木を、われわれが丹精しながら、どこまでその枝を茂らせ、花を咲かせ、木の実が熟すようにするかということが、真実の道理にかなった生き方なのである。ここに広布第二章の意義があることか、知っていただきたい。
 信心していればなんとかなるという安易な考えは、時代、社会に負けた生き方である。なにごとも地道に粘り強く積み上げていってこそ、勝利の道は開かれていくものだ。
 一日一日の生活をやりくりし、そのなかに知恵をめぐらせ、一歩一歩、経済の基盤をつくりあげていく。そこに一家の勝利がある。
 信心は即生活であるがゆえに、地道のところに大福運の花が咲くことを、重ねて銘記して前進されたい。
3  豊かな思いやりの指導を
 次に、後輩に対しては、心から安心させる指導をしていただきたい。
 われわれの信心は、苦しむためのものではけっしてない。ただし、謗法は絶対に厳禁である。この世の人生を心から楽しみ、一生成仏していくために実践していくのである。
 人間だれにも、大なり小なりの悩みはあるものだ。また苦痛に感じながら少なからず信心に疑問を抱いている人もいないとはかぎらない。そうした後輩の心情を深く理解し、広々とした心で仏道修行に邁進していけるよう指導をお願いしたいのである。
 人情の機微にふれた豊かな思いやりの指導によって、いくらでも人材は成長し、信心の功徳満つ組織に変わっていくことは、幾多の体験が物語っている。
4  幹部だからといっても、みんな悩みはあるものだ。悩みをもつことは恥ではない。悩みがあれば題目を唱えて乗り越え、一つひとつ実証を残していけば、そこにまた信心の確信がわくものだ。
 それが人々に確信と希望を与えゆく原動力ともなっていく。ましてや皆さん方は、人人のために苦しみ、悩む立揚にある尊い使命を有する方々である。人のために悩むことは責任感の発露であり、そこに功徳も積んでいけるし、諸天の守護も絶対であると確信して、いちだんと自信をもって指導の任にあたっていただきたい。
5  次に大事なことは、幹部は健康でなければならないということである。
 指導する立場にある以上、体を頑健にし、いつもすがすがしい姿で、後輩と接していくべきである。そのためにも、自分自身の健康を祈りつつ、疲れたら早く休み、疲労を回復させながら、あすからまた元気いっぱい出発しよう――という心構えで、日々の活動に取り組んでいただきたい。
 自分の体を自分で調整していけるのも信心なのである。ともかく日々はつらつと、賢明に後輩のための指導をお願いしたい。
6  確信ある指導を
 幹部は”確信ある指導”をしていただきたい。
 真実の確信は、相手を真剣に思いやる心から生まれてくるのである。確信のない指導では、希望もわかなければ、功徳もわかない。この意味からも、後輩の人々が、喜々として信心の喜びを分かちあっていける信心の指導をしていただきたい。
 幹部として、時として指導できない難問題とぶつかることもあるだろう。また、自分では少々心配であるという状況に直面することもあるにちがいない。
 そのような場合は、遠慮なく積極的に、先輩幹部と連絡をとり、応援してもらうようにしてほしい。そのように連絡をとったことそれじたいが、支部員を守ったことに通ずるのである。
7  皆さん方は、一人ひとりの尊い生命を預かっている方々である。その責任に徹した信心があるかぎり、自分の功徳はもとより、他の人々にも功徳を与えていけるのである。
 どうか、この自他ともに真実の随喜を共有していける信心と責任の励行をくれぐれもよろしくお願いしたい。
 ともあれ、われわれにとって最大の名誉は、広宣流布の大道をともどもに歩みゆけることである。婦人部、女子部は礼儀正しさと教養輝く近代女性に、壮年部、男子部はナイトの精神で、函館広布をよろしく頼むと申し上げて、本日の指導としたい。

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