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日蓮大聖人・池田大作

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第2回各部代表懇親会 御本尊の功徳は真昼の太陽

1978.3.11 「広布第二章の指針」第13巻

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1  大御本尊の功徳は、真昼の太陽のごとく、われわれ衆生に慈光をそそいでくださっている。まさに「衆罪とは六根に於て業障降り下る事は霜露の如し、然りと雖も慧日を以て能く消除す」との御文のとおりである。まことにありがたいことである。また「無上宝聚不求自得の大宝珠を得るなり」とあるごとく、大功徳の体験は数えきれない。
 そのなかには、世間の一般常識からみれば、奇跡と思われるような数多くの体験もある。しかし、御書に照らしてみれば、すべてが生命の因果律という法理に合致したものである。
 それは、仏法の正しさと、信仰実践の正しさの実証であるといってよい。
2  しかしながら、御本尊の力の広大さに甘え、当然心がけるべき注意、用心を怠ってはならない。たまに友の火災の報告を聞く。なかには類焼の場合もある。親の留守のとき子供さんだけいて大事になった場合もある。じつに残念なことである。
 油断は、みずからの福運を消してしまう。御書にも「前前の用心といひ又けなげといひ又法華経の信心つよき故に難なく」云云とある。
 細心の注意と健全なる生活と立派な信心によって、災難を未然に防いでいただきたい。くれぐれも信心即人生の安穏の生活であっていただきたい。
3  教学部は、あくまでも正宗の根本の教義を基としなければならない。その教義を要約すれば、次の三点が主柱になっていると思う。
 第一に、宗祖日蓮大聖人を、久遠元初の自受用報身であり、末法の一切衆生救済の御本仏と仰ぐことである。
 第二に、大聖人が弘安二年十月十二日に建立あそばされた本門戒壇の大御本尊を、三大秘法惣在、帰命依止の根本の本尊とする。この大御本尊は、大聖人の御当体であり、人法一箇の御本尊である。
 第三に、大曼荼羅を法宝とし、宗祖日蓮大聖人を仏宝とし、血脈付法の日興上人を僧宝とする。信行においては、僧俗ともに、大御本尊を礼拝し、唱題を正行とし、方便。寿量の両品読誦を助行とすることである。
4  われわれ在俗信徒の立場が、この教義にのっとることは当然であり、また今後も、永久に根本の教義として遵守していかなければならない。
 そのうえに立って、社会の人々が、正法をよりよく理解し、より早く納得できるための方法として、即広宣流布のために、さまざまな応用、展開をしていかなければならないときもあることは当然である。
 時代の変遷とともに、本体は不変なれども、表現を変えれば、それが現実に生きいきと光彩を放って、人々に納得を与える場合もあるだろう。たとえば「仏道修行」の一側面として「人間革命」と表現する場合がある。
 ”古”と”新”が、根本の法理を貰きながら昇華された場合に、生成、発展がもたらされる、「創価」という語句も、大御本尊への信心を基調としての生活のうえの価値創造、すなわち人間的成長、一家、社会の発展、また福運の増大を意味するのである。
5  われわれは、あくまでも信心を第一義とする。
 「日女御前御返事」に「信心の厚薄によるべきなり仏法の根本は信を以て源とす」との仰せがある。
 仏法の根本は信心にある。役職によって信心があるのではなく、信心のいかんが役職に輝きを与えるのである。
 「観心の本尊」とあるごとく、御本尊も、信心によってその偉大な力用が顕れるのである。この信心によって、行学が推進され、また行学は信心の深化をもたらす行学でなければならない。地道にこの基本を繰り返すことが、一生成仏、そして広宣流布の昇華となることを忘れてはならない。
 日蓮大聖人が仰せの「一閻浮提」という意義から、現在、海外九十か国に及ぶ妙法の友が、自国の平和と安穏のために活躍している。まことに慶賀にたえない。関係者はできうるかぎり、それらの友に激励の手紙を送っていただければ幸いである。
 二十一世紀には、それぞれの国にあって、かならずやなくてはならない仏法と平和と文化の柱の存在となっていくことを信じてやまない。
 日蓮正宗国際センターについて一言申し上げたい。この法人は、当初、学会に国際本部があり、それが前身であった。なお、それ以前は海外総局といっていた時代もあった。
 しかし、日蓮大聖人の仏法は、地球上の各国、各民族の繁栄と平和を目的とするものである。ゆえに、あくまでもそれぞれの国の法律、民族性等を尊重し、それぞれの国で現地法人としての独自の運営を実現していくべきことが当然であり、そのうえで、海外各国の交流、連携、支援を行っていくために、創価学会とは独立して独自の財団法人として発足したのである。日蓮正宗海外特別御守御本尊、いわゆるペンダント式の御本尊について申し上げたい。
 これは、あまり皆さん方はご存知ないと思う。この御本尊は、主としてアメリカのメンバーから強い要望があったものである。
 海外旅行のさい、空港での身体検査のときに、たびたび御本尊を披見しなければならない状態にあった。そこで、従来の御守御本尊では御不敬することが多くなってしまった。しかし、ペンダント式の場合は検査にも大丈夫である。そのうえ勤行のさいも、そのまま開いて御本尊を拝せるという理由があって、御法主上人狙下より特別にお認めお下げ渡しになったものである。そのケースがペンダント式になっているので、いわゆるペンダント式御本尊と愛称されているわけである。このケースはアメリカだけで製作されており、きわめて限られた数である。
 日本においては、特殊なパイロット、ならびに航空関係者からの強い要望があり、咋年の末、儀式をふんで特別にごく小人数の方に授与させていただいた。大部分の人にとっては、あまり関係のないことかもしれないが、知っておいていただきたい。
 ともあれ学会は、信心、広布の団体である。正しい御本尊と、正しい信行学で、大御本尊の功徳を満喫することが心からの願望といってよい。一切はそこから始まる。
 どうか健康に留意して、ますますのご活躍をお願いしたい。

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