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杉並・方南支部結成大会 支部長は兄、婦人部長は姉

1978.1.27 「広布第二章の指針」第12巻

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1  第二章の支部の意義
 歴史的な第一歩ともいうべき新支部発足にあたり、本日ここに、方南支部結成大会にご招待をいただき、謹んでお祝いを申し上げるとともに、心よりお礼を申し上げるものである。
 なにごとをなすにも、千里の道も一歩より、大海の水も一滴よりである。いまここに六百人の支部員からなる、この功徳と成仏への前進が、十年後にはまことに楽しみである。ご発展を祈る。希望と確信と信念の前進を、ただただ祈る。
 いかなる大木にも幹があり、枝があり、根がある。幹はいうなれば本部であり、枝は支部であり、根は信心ということができる。
 したがって、もっとも大事なものが信心である。枝といっても幹から出ており、その幹は根とつながっていてこそ、緑なす葉を茂らせ、さらには実を結ぶわけである。ゆえに、信心の根につながった支部のなかにこそ、所願満足の仏の慈悲の青々とした葉、実り多き果実ができあがっていくことが、天然の道理といってよい。
 とともに、いかなる団体、教団、会社等々にあっても、かならず本社とか本部、本店というものがあり、そこが中枢機能になっている。そして、そこにつながっている意義から支社、支部、支店というものがある。学会にあっても、時代の進展からみて、広宣流布のためにも、総Bという名前よりも、支部という名前の方がより近代的であるし、正しいと思うがどうであろう。(全員賛成の拍手と挙手)
 ただし、学会の支部は、いうなれば、たんなる本部の出先機関ではない。あくまでも、その地域のため、地域の人々のために、本部と同等の責任と使命感をもって確立、展開していただきたいものである。
2  広宣流布といっても足元に
 仏法では、法華経本門において、国土世間を明かし、仏はこの娑婆世界に常住し説法することを述べている。
 皆さん方にとってもっとも因縁深い、その本有常住の国土で、大地に足を踏みしめながら、その地域の広布のために道を開くことが、本門の実践であり、将来の広宣流布をさらに確実に、盤石にすることを意味するのである。
 広宣流布といっても、遠い所にあると思うことは間違いである。自分自身のなかにある。家庭のなかにある。近隣の人々、法友のなかにある。自分自身の足元を忘れた人は、すべてが空転になり、脆弱なものとなってしまう。
 学会の強みは、今日まで、まず足元を固めてきたことにある。自分を固め、家庭を固め、足元を固めてきた。このまことに地道な行動、行為を繰り返すことで、本有常住、常寂光土の光がいやまして輝いてくるのである。
3  たんたんと自分らしく平凡に
 信心に真面目な人には功徳がある。詐親の人には功徳はない。すぐに人の批判、ねたみを起こす習性の人は、心は暗く、生命は重い。
 人々に対し、善意と理解と好感をもって実践しゆく人は、その習性として、人生はすべて楽しいものに帰着するといってよい。しかし、不正と傲慢と策略等に対しては、厳しい批判力と折伏精神をもって対すべきことは当然である。
 人生の勝負は、一年や二年で決まらない。一生で決まるものである。したがって、けっして背伸びしてはならない。見栄を張る必要もない。たんたんと、平凡に、どこまでも自分らしく、わが道を歩みゆかれんことを願っている。
4  会員、支部員に対しては、一軒一軒、たんねんに回り、訪問指導していくことが、支部長、婦人部長の最大の仏道修行と思っていいと思う。
 人を動かすことより、まず自分が動くことが、自分に力をつけることになる。指導部の先輩に対しては、弟や妹になった気持ちで教わり、仏法の真髄を会得していってほしい。その謙虚さと努力が、最高に自分自身を成長させるのである。
 支部員にとって支部長、婦人部長は、よき兄であり、よき姉であっていただきたい。県(圏)長、本部長等は、その本部、県の長兄、長姉であっていただきたい。和合僧ということは、近代的にいうならば、仏法兄弟ということであるからだ。
 われわれは、大御本尊のもとに、信心の血脈を受け継いだ兄弟である。したがって、支部員の信心の面倒をみることは、すべて自分自身の仏界、菩薩界を湧現しゆく一道程である。どうか人間革命のためにも、また真実の生命の楽しみを得るためにも、弟妹を守るという兄、姉としての正義感をもちながら振る舞っていただきたい。
 われわれには、功徳無辺なる御本尊がある。肚を決めて使命感に生ききっていくならば、身も心も軽い。そこにこそ一念随喜の功徳があり、依正不二で、その人々も、その土もまた、寂光土となっていくことを確信していただきたい。
 皆さまのますますのご多幸を心よりお祈り申し上げ、本日の祝福の指導としたい。

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