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日蓮大聖人・池田大作

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第2回東海道本部長会 ”銘板”は広布万葉の記録

1978.10.27 「広布第二章の指針」第12巻

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1  御書に「受くるは・やすく持つはかたし・さる間・成仏は持つにあり」とある。とくに、このなかの「持つはかたし」に、日蓮大聖人の重要な御指南があられる。
 持ちきっていく――ここに、一生成仏への信行学のすべてが含まれるわけであるが、創価学会の指導は、この”持つ”ことを全うさせるためであることを知っていただきたい。
 われわれの願望で、われわれの力で、われわれの広宣流布の拠点をつくることは、宗教本来の姿である。だれびとにも迷惑をかけず、また援助もうけず、その建設、運営も担当役員が宗教法人法にもとづき、全会員の意見を体して行っているのである。
 主要の会館ならびに地域の会員の銘板を残している。これからも残していくであろう。
 この銘板の発端は、幾人かの老いたる人たちが、かつて、一切は妙法に機縁して永遠の生命であるのはいいけれど、一つの実証のあらわれとして、会館のどこかに名前を刻んでほしいとの、せつせつたる訴えがあったことにある。そのせつなる願望に対して、われわれ幹部としても、なんとかして、応えなくてはならなかったのである。
 これまで広宣流布に殉じた無名の人を、幹部の責任において、抱きかかえながら宣揚することは、広布万葉の歴史であり、まことに美しい記録といってよい。
 ただし、私どもが生涯祈念する対象は御本尊である。写真とか、胸像とか、銘板は、祈念する対象ではない。信心には信心の大道があることを忘れてはならない。
2  墓苑の件について一言申し述べたい。昭和三十年代より、他宗から改宗したという理由で、墓地、埋葬拒否の問題が多々あり、いくつかの裁判事件にまでなったものもあった。宗門でも、納骨堂をつくったり、墓地を増設したりして、信者に対し多大な便宜をはかってくださったし、学会としても八王子に高尾墓園をつくり、御供養させていただいていることも周知のとおりである。
 しかし、今日、これだけ学会員が増え、需要と供給との関係からいって、絶対数が不足しており、多数の会員から強い墓地の要請がある。宗教法人としての責任のうえからも、時代の要請からいっても、墓苑の建設は重要な課題となってきた。
 こうした永年の間、苦慮してきた問題の解決策として、日蓮正宗創価学会戸田記念墓苑が完成したのである。しかし、まだまだ足りない。これからも宗門とよく連係をとりながら、とりあえず学会としても墓苑を考えねばと思っているしだいである。
3  風邪をひかぬように願いたい。自分の体は自分で律していくことである。生身の体であるがゆえに、信心、信心といって無茶をしたり、無理を押し通して、そのために長く休まなければならないことになれば、かえって反価値であり、大事な立場であるほど、大勢の人に迷惑をかけることにもなる。
 いつも学会員は、顔色がいい、充実した人生を営んでいる、といわれるようでなければいけない。それが社会への実証の第一歩である。これが仏法の法則であることを、けっして忘れてはならない。

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