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日蓮大聖人・池田大作

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第3回早稲田大学会総会 勇気こそ仏法実践の真髄

1977.11.23 「広布第二章の指針」第11巻

前後
1  勇気は決意を生む。その決意は信心を深める。この方程式を知っていただきたい。
 戸田前会長はよくこう語っておられた。仏法の真髄は何か。実践面においていえば慈悲である。しかし、それは凡夫にはなかなかむずかしい。凡夫においては、勇気をもって仏法を実践しぬくことが、慈悲に通ずるのである。
 妙法を根本にしての勇気は、それぞれの立場で、それぞれの決意をはぐくんでいくものであり、そこに深い信仰の境涯も開かれていくことを、心に刻んでほしい。一般的にも、勇気がなければ、いかなる仕事も完壁に成し遂げることはできない。どのような分野にあっても、確固たる人生観をもって生きぬいていこうとする信念強き人には、その根底に勇気が不可欠である。
 かくも短期間に、日蓮正宗創価学会が、世界的な大教団に発展することができたのも、ひとえに皆さん方のご両親らの信心一途の活躍があったからである。広宣流布のため、宿命転換のために、それこそ一身をなげうってきた、これら草創の同志の胸中に脈打っていたものこそ、なにものをも恐れない赫々たる勇気であった。
 こうした意味からも、時代に即応した良識豊かな振る舞いを心がけていくことは大切であるが、みずからの根本的姿勢の核心には勇気をおかなくてはならない。勇気が決意を生み、その決意が信心を深める――この繰り返しが人間革命と成仏の本義であり、そこに仏法実践の真髄もあると知っていただきたい。
2  早稲田大学の創立者である大隈重信は、野党精神、在野の精神に満ちた人といわれる。在野精神とは、いかなる権威であれ、邪悪なるものには徹底して追及の手をゆるめないという精神であり、またいかなる非難、中傷の嵐をも恐れない精神であるともいえよう。これは、民衆の団体である私たち創価学会の根本精神にも相通ずるところがある。
 どうか、諸君たちは、こうした尊い建学の精神を、信心によって妙法の”在野精神”にまで高め、みずからの観念や理屈に閉じこもることなく、また、傍観者の立場を排して、先覚の友の開いた広布の大道に勇気をもって挺身していってほしい。あくまでも仲良く連係を密にしながら、在野のなかの在野ともいうべき民衆和合の結晶である学会の後継者として、ますますの成長を期していかれるよう願ってやまない。
 広布の大舞台には、さまざまな風も吹きつけてくるだろう。しかし、どのような風波をうけても、全智を尽くし、全能を発揮して、民衆との連帯を強くし、その土俗性にしっかりと根を張りながら前進を重ね、広布の道を切り開いていっていただきたい。
 そして、きょう集った早稲田の”地涌の友”が”われらが健在なれば学会は盤石”との決意も固く、広布の同志を激励し、守り、指導しゆく勇気ある一人ひとりであってほしい。(要旨)

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